(2)上司は使うものだと心得て

 驚かれるかもしれませんが、実は仕事の場においてはまっとうな考え方です。これは、少し前から欧米で流行している「ボス・マネジメント」という考え方です。

 部下や後輩が、上司や先輩をマネジメントして成果を上げるのです。上司に相談したいことがあるとき、遠慮してしまったり、話し掛けるのを嫌がったりしていては、仕事が進みません。

 集団で成果を上げるのが企業・組織の基本原則です。上司が報告や連絡を受けて次の指示を出すのも仕事、部下が上司に報告をして指示を仰ぐのも仕事ですから、どんどん声を掛けましょう。

 苦手な相手でも「上司は使うもの」だと割り切って考えてかまいません。自分の仕事を円滑に進めるために、その権限を利用するつもりで行動しましょう。

 例えば、短気な人には簡潔に報告したり、優柔不断な人には決断しやすいように情報をそろえたりします。上司の性格に振り回されてストレスをため込むのではなく、自分の仕事のやり方を変えて柔軟に対応すれば、ストレスフリーで、よりスムーズに仕事が進められます。