転職成功の鍵は「友人」と「心の余裕」だった

――Kさんは友人からの情報がきっかけで、転職に挑戦されています。しかも2度目は昔の同期。SNSなどで頻繁に情報交換をしていたのでしょうか?

K:SNSはほとんどやっていません。アナログですが、2度目の転職のきっかけをつくってくれた友人とは毎年欠かさず年賀状のやり取りをしていました。でも、年に一度のやり取りなので近況を詳しく書くこともなく、「いつか機会があればランチに」とつづっていただけでした。私は3児の母になり、友人も子どもが生まれて忙しかったので。

 そんなやり取りが数年続いた頃、ばったりテーマパークで再会したんです。私の職場(テーマパーク)に偶然友人が遊びに来てくれたんですよ。そこから他の同期を誘ってランチに行く話になり、近況報告をして、「もう一度チャレンジしてみたら?」と、転職の話に発展しました。

――すぐ転職できるものなんですか?

K:私の場合、グランドスタッフとしての経験があるので、経験者募集枠に応募することになります。そういう意味では、一度この仕事を経験しておくと、再就職しやすい部分はあるかもしれません。空港で働くグランドスタッフの派遣会社にまず登録をし、自分の条件(勤務時間や曜日など)に合う仕事が見つかれば、もう一度チャレンジしたいと思っています。

――テーマパークスタッフの仕事とグランドスタッフの仕事の共通点はありますか?

K:やはり、お客様に楽しんでもらえることを第一に考える「接客」を中心とした仕事が共通点ですね。育児や家事との両立を考えて、ペースダウンをしたり、仕事を変えたりしてきましたが、一貫して、「人に喜んでもらえる仕事を続けたい」という思いがあります。

 私にとって接客業とは、お客様と「笑顔という名の目に見える感謝」を交わすもの。お客様の笑顔を見て「人の役に立つ仕事ができている」と実感し、その度に人生が豊かになっていくのを感じます。どんなときも気持ちよくおもてなしができるよう、これからも自分の心を前向きに保ち続けていきたいと思っています。

――なるほど。Kさんの話を聞いていると、どんなときも余裕を持って人に接しているように感じます。「心の余裕」を持つために心掛けていることはありますか?

K:子ども3人の育児と家事、仕事との両立で自由な時間を持つことはなかなか難しいのですが、ほんの少しの隙間時間でもいいので、「自分の時間」だと思えるひとときをつくり、自分の満足感を高めるように意識しています。「もっと時間が欲しい」「なかなか自分のやりたいことができない」と思うとモヤモヤしますが、ほんの10分でも空き時間ができたら迷うことなく「動く」。それだけで気持ちが楽になるもんなんですよね。

仕事の合間に受けている韓国語のレッスンの教科書とジムで使っているもの
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