トマトの豆知識
リコピンをとるなら高リコピンの品種が最適

 トマトは、ピンク系、赤系、だいだい系、黄色系に大別される。リコピン含量が多いのは赤系で、ミニトマトが代表格。近年は、品種改良などでリコピン含量が多いトマトも出てきた。

 一方、だいだいや黄色のトマトの中には、赤系トマトのリコピンと構造が異なるシスリコピンを含むものがある。重量当たりのシスリコピン含量は赤系のリコピンと同程度で、約2倍体内に吸収されやすいとの報告もある。

リコピンが多い2種類
【1】高リコピントマト
リコピン含量は100g当たり7~9mgで、中心部分までしっかりと赤く、ゼリー部分が多い。
【2】トマトベリー
一般的なミニトマトの約2倍のリコピンを含む。イチゴと似たハート形が特徴。夏疲れに効くアスパラギン酸も多い。糖度も高い。

シスリコピンが多い2種類
【3】桃太郎ゴールド
シスリコピン含量は100g当たり約2mg。完熟するとだいだい色になる。ピンク系の代表格「桃太郎」に比べ、糖度が高い。
【4】クックゴールド
100g当たりシスリコピンを約3mg含む。グルタミン酸が多い。生食のほか、加熱調理にも向く。家庭菜園や直売所などでも人気。

この人たちに聞きました
吉田和敬
吉田和敬研究員
カゴメ研究開発本部 自然健康研究部
商品エビデンス研究グループで、リコピンをはじめ、野菜の機能性成分の研究を担当。

成沢正胡
成沢正胡さん
料理研究家
連載『旬の食材ヘルシーレシピ』でおなじみ。料理教室「うらら」を主宰。

取材・文/松岡真理 写真/鈴木正美 レシピ考案・料理/成沢正胡 スタイリング/石川美加子 栄養計算/原山早織(食のスタジオ) 構成/平野亜矢(編集部)

日経ヘルス2015年8月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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