クリスマスパーティーや忘年会などで外食が増える季節。たくさん食べそうな食事の前に飲む、おすすめのドリンクを紹介します。

 「今日の食事は炭水化物が多めになりそう」。そんなときは食事の前に、野菜ジュースに酢を入れて飲んで。実は、野菜ジュースにも酢にも、食後の血糖値の急上昇を抑制する働きがある。

 野菜ジュースには、野菜や果物由来の糖質が含まれるため、飲めばその分血糖値は上がる。だが、食事前に野菜ジュースを飲むと、その後にとる食事で急激に血糖値が上昇するのを抑えられることが、カゴメと城西大学との共同研究でわかった。「ジュースのなかのどの成分による作用かは、まだ明らかになっていないが、複数の成分が関与していると考えられ、現在、研究を進めている」(カゴメイノベーション本部)。

 一方、「酢に含まれる酢酸などの有機酸には、胃の内容物を小腸にゆっくり排出させる働きがあり、糖の吸収を緩やかにする」と同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センターの八木雅之チェア・プロフェッサー教授。さらに「砂糖を体内に吸収できるよう分解する酵素の働きを阻害する作用もある」と話す。

 ほかにも、「継続的に酢酸をとることで、血液中の糖を骨格筋細胞に取り込む働きが活性化し、血糖値が上がりにくくなる。しかも、脂肪の蓄積を抑制する作用もある」と岡山県立大学保健福祉学部の山下広美教授。

 味や酸っぱさが苦手な人も、この2つを合わせれば、飲みやすくもなる。早速、始めよう。

サワー野菜ジュースを取り入れるメリット

1.食事のメニューを変えなくてもOK

 炭水化物中心の食事をとるときでも、食事の約30分前にコップ1杯飲むことで、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できる。

2.1回でも効果あり 続ければ+αも

 ジュース飲んだ後の食事での血糖値上昇が緩やかになる。毎日飲み続ければ、酢の脂肪蓄積を抑える効果もプラス。

3.混ぜるだけで手間いらず

 市販の紙パックの野菜ジュースは200ml前後。大さじと酢さえあれば、特別な調理器具は不要で、簡単に作ることができる。