食生活も見直してみよう

 一方、「丼ものやパスタなど糖質中心の食生活によって夜間に血糖値が乱高下し、睡眠の質が悪くなることもある」と新宿溝口クリニック院長の溝口徹さん。夕方以降は糖質を控えめにすることで夜間の血糖値が安定し、睡眠の質が改善される可能性がある。日頃の生活習慣を見直し、ぐっすり眠れるカラダになってストレスを解消しよう。

寝ても疲れが取れないのは、糖質の取りすぎが原因かも?

 寝汗や歯ぎしりがひどい、起きたばかりなのにだるい、夜中に目覚める、といった人は「夜間低血糖」である可能性も。「睡眠中に血糖値が乱高下することで交感神経が高まり、睡眠の質を悪化させる症状です」と溝口さん。ご飯やパスタなど糖質が多く、必要な栄養素が足りない食生活で起こりやすい。「特に夕食以降は糖質を控え、血糖値の上昇が緩やかで糖質の代謝を促す肉や魚などたんぱく質を中心に取ることで、睡眠の質が上がりやすくなります」


この人たちに聞きました
菅原洋平
菅原洋平さん
作業療法士、ユークロニア代表
国際医療福祉大学卒業。民間病院の精神科勤務後、国立病院機構で脳のリハビリテーションに従事。現在、東京のベスリクリニックで睡眠外来を担当し、快眠グッズ「ミンプラス」を監修。著書に『脳のトリセツ』(同文舘出版)など

溝口 徹
溝口 徹さん
新宿溝口クリニック院長
福島県立医科大学卒業。横浜市立大学病院、国立循環器病センター勤務、内科医院開設を経て、03年に日本初の栄養療法専門クリニックである新宿溝口クリニック開設。近著『「疲れ」がとれないのは糖質が原因だった』(青春新書)

取材・文/藤川 明日香、写真/PIXTA

日経WOMAN2015年3月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります