お金が貯まる人の絶対ルール

日経WOMANの読者アンケートで貯蓄が1000万円以上の働き女子を分析すると、「共通項」があることが判明! ライフスタイル別に、「1000万円女子」のルールをお伝えします。

◆貯蓄1000万円超え女子はここが違った
1)家賃が浮く分、天引きで毎月しっかり貯蓄
実家暮らしで貯蓄1000万円超えの人たちの7割が、給料からの天引きで確実に貯蓄。「財形貯蓄や銀行の自動積み立て定期などで、貯まる仕組みをつくっている人が多いですね」。

2)カードの明細はこまめに目を通している
1000万円以上貯めている人の75%が、クレジットカードの明細をこまめにチェックすると回答。貯蓄分は天引きした上で、自由に使えるお金の管理にも余念がない。

3)お金関連の最新ニュースは欠かさずチェック
新聞や雑誌、ウェブでお金の最新情報を追いかけている人が多い。「いろいろな情報に触れると、自分に合ったお金の貯め方やお得な増やし方などを見つけることができます」。

●実家暮らしさんの 貯まらん壁 はここ!
「ひとり暮らしをすると家計が赤字になりそう。怖くて実家を出られません」。(29歳・IT・総務)
>>Yokoyama's Advice!
「まずはひとり暮らしにかかるお金を試算してみて。それでもイメージが湧かなければ、考える前にお試しで、ひとり暮らしを始めてみるのも手。その経験は結婚後も役に立ちますよ」。

「家賃などがかからない分、収入=自由に使えるお金という状態です…」。(32歳・メーカー・一般事務)
>>Yokoyama's Advice!
「実家暮らしなら、ひとり暮らしに比べて10万円ほど月々の支出が少ないはず。その分を天引き貯蓄し、残ったお金で生活を。将来、ひとり暮らしをする上での準備金にもなります」。



◆貯蓄1000万円超え女子はここが違った
1)手書きの家計簿で、毎月の収支をしっかり把握
ひとり暮らしで貯蓄1000万円超え女子の6割が家計簿習慣あり。しかも手書き派が目立つ! 「手を動かして書き込む分、ムダ遣いをしたときは反省も大きいので貯まりやすい」。

2)自己投資のお金は無理に削らない
あえて削らない項目として、4人に1人が自己投資費を挙げる。「支出が多い分、ひとり暮らしは近視眼的な節約にも走りがち。長い目で見ても賢い判断ができている人たちです」。

3)投資に興味がある人が多い
投資にも興味があるという人が50%。「ひとり暮らしをすると自分の将来について考える機会が増え、お金を増やすことへの関心も湧くのだと思います」。

●ひとり暮らしさんの 貯まらん壁 はここ!
「契約社員なので、雇用期間が満了するたびに貯蓄を崩して生活しています」。(27歳・サービス・事務)
>>Yokoyama's Advice!
「まずは日々の支出で削れるところがないかチェックを。収入を安定させたいのなら、思い切って正社員を目指すこともおすすめです。転職市場が活性化している今は、チャンスかも」。

「ひとり暮らしを始めてから、月々の貯蓄額が減ってしまいました…」。(33歳・金融・一般事務)
>>Yokoyama's Advice!
「実家暮らしのときに比べて、貯蓄のペースが遅くなるのは仕方ありません。ただ、月々必ず貯蓄ができるよう、手取り月収の2割は天引き貯蓄に回すようにしましょう」。



◆貯蓄1000万円超え女子はここが違った
1)結婚を機に「貯める」モードに生活をシフト
50%の人が、これまで貯蓄が苦手だったが、結婚後に「貯める」意識を持ったと回答。「DINKSは収入が2人分になります。そこでいかに気を引き締められるかが鍵です」。

2)アプリにエクセル。自分に合う方法で家計を管理
手書きの家計簿やスマホのアプリで家計管理をしている人が67%。「1つのアプリで夫婦2人の収入や支出を随時共有する人も増えています」。

3)習い事代と医療費はケチらない
あえて削らない項目として、3割の人が医療費を挙げる。続いて習い事代を挙げた人が24%。「いずれも長い目で見ると、自分への投資につながるお金です」。

●DINKSさんの 貯まらん壁 はここ!
「『相手が貯めているだろう』と思って、自分のお金は散財してしまいます」。(34歳・メーカー・企画)
>>Yokoyama's Advice!
「相手に期待を抱く前に、お互いの貯蓄について定期的に話し合い、実態を明らかにしましょう。節約も貯蓄も2人で足並みをそろえることが、スムーズに貯められるコツ」。

「結婚しても旅行や趣味のお金を削ることができず、貯蓄が増えません」。(35歳・医療・経理)
>>Yokoyama's Advice!
「旅行や趣味に使うお金は通常の貯蓄とは分けて、それ専用に積み立てましょう。特定の目的のために事前に貯めたお金なら罪悪感なく使え、通常の貯蓄も減らさずに済みます」。


読者アンケートで分かった意外な真実!

〜こんな夫を選べばお金が貯まる!〜
貯蓄額1000万円超えの既婚女性たちの声から見えてきた、お金が貯まる家庭の夫の条件を紹介します。

●お金を貯めるのが苦手
「貯蓄が苦手な夫のほうが家計の主導権を握りやすい」(40歳・メーカー・企画)。小遣い制にしている人も2割。

●経済ニュースには詳しい
「お金関連の情報に詳しい夫だと、お金について話す機会も増える」(42歳・メーカー・営業)。

●毎月の自分の支出は把握している
「お互いに一定金額内でやりくりしているかチェックすることで、夫のムダ遣いも減りました」(40歳・金融・一般事務)。

●投資に興味がある
貯蓄1000万円超え女性の夫の約4割が投資に興味あり。投資への関心度は、お金を増やす意識の高さとリンク。

この人に聞きました
横山光昭
横山光昭さん
家計再生コンサルタント
マイエフピー代表、ファイナンシャルプランナー。家計再生や貯蓄を成功させるノウハウを、さまざまなメディアを通じて発信。『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。

取材・文/西山美紀
※アンケートは15年1月にインターネット上で実施。470人(平均年令36.7歳)から回答を得た。

日経WOMAN2015年4月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。