仕事を面倒くさがる ナマケモノ後輩

●仕事を頼むと嫌な顔をする
●ミスや遅れが多い
●権利ばかり主張してくる

ナマケモノ後輩には、こんな言い方!
●急な仕事を依頼したいとき
× 「ちょっと、これ急ぎでやっといて!」
○○さん、あなたが頼りなの。この仕事、急ぎでお願いできないかな」

命令口調では、ますます相手のモチベーションが下がってしまう。頼りにしているという言葉を添えて、やる気を引き出そう。


●遅れがちなスケジュールを守ってほしいとき
× 「いつも遅れるんだから。次は絶対遅れないでね」
「次の納期に遅れると本当に大変だから、早めに仕上げてくれるよね

普段の遅れを責める言葉は控えて。「あなたならやってくれるよね」というニュアンスを込めて、相手への期待とともに緊急度を伝えよう。


●資料の明らかな手抜きを注意したいとき
× 「この資料、手抜きじゃないの?」
「この資料、まだこれから仕上げに入るんだよね。しっかり頼んだね」

「これで完成じゃないよね」とチクリと手抜きを指摘しつつ、頼りにしていることを伝えて。


●「これって業務範囲じゃないんですけど」と、依頼した仕事を渋られたとき
× 「そういう線の引き方、おかしいんじゃない?」
「まあ、そう言わないで。あなたならやってくれると思ってるから

穏やかな言い回しで相手をなだめつつ、「あなたならできるよ」と褒めて持ち上げよう。


●給湯室でサボってばかりいる態度を注意したいとき
× 「給湯室でいつまでも何やってるの?」
いつも給湯室の整理整頓ありがとう。おかげでピカピカだわ〜」

時には厳しく接することも必要。遠回しな嫌みは、普通に注意するよりも、相手をドキッとさせる。

●このタイプの心理は?
>>> どうせ自分は戦力外だと思っている
仕事を怠けている背景には「認めてもらいたい」という気持ちが隠れていることも。「あなたはできる人のはず」というメッセージで自信を持たせ、能動的に動ける人に変わってもらおう。

●話し方のツボはここ!
>>> 相手を頼りにしていることを伝える


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*いつも余裕のない イライラ上司 ⇒ 2ページ
*殻に閉じこもる コミュ障同僚 ⇒ 3ページ
*陰口大好きな イジワル同僚 ⇒ 4ページ
*上司・先輩をバカにする オレサマ後輩 ⇒ 5ページ
*仕事を面倒くさがる ナマケモノ後輩 ⇒ このページ



この人に聞きました
渡辺由佳
渡辺由佳さん
話し方・ビジネスマナー講師
テレビ朝日のアナウンサーを経て、93年からフリーアナウンサー、話し方講師として話し方や言葉遣いに関する講義を行う。近著は『会話が弾む! 一目置かれる! 気の利いた「ひと言」辞典』(講談社)など。

取材・文/工藤花衣 イラスト/深川直美

日経WOMAN2015年4月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。