6)結婚・出産“しなければいけない”という価値観はゼロよ
フランスでは嫡出子、非嫡出子の権利が同等なため、結婚せずに出産するカップルが60%もいます。女性は「結婚、出産しなくては」という強迫観念に追い立てられず、キャリアや夢を諦めることはありません。法律が違うから全く同じことは日本では難しいかもしれないけれど、自分が一番望むことを優先して。


7)自分の意見を持ち、NONもはっきり言っているわ
フランス人は小さい頃から両親と密にコミュニケーションをとり、学校でもディベートや発表の場で「なぜそう思うのか」を聞かれて育ちます。自分の意見があるからイヤなことには「NON」と言うし、ストレスを溜め込みません。よくパリジェンヌはワガママだと言われるけれど、意見をはっきり言っているだけよ(笑)。


8)ヴァカンスは絶対! OFF時間があるから仕事も頑張れます
フランス人にヴァカンスは必須。そのために働いているようなもの。「何もしない」「体のケアをする」「未知の文化に出合う」といった時間を楽しみ、心身共に充電することで、働く意欲が湧き上がります。だから、日本人もヴァカンスを取りましょう。言っておくけど、2泊3日の旅行では足りませんよ!


9)トレンドだから…そんな理由でモノは買わない
フランスでは小さい頃から美意識を磨きます。だから、自分に似合うもの、必要なものを知っているので、必要じゃないものを流行っているからと買ってしまうことはありません。私は、今も「ガラケー」を使っていてよく驚かれますが、そんなの関係ない(笑)。最後まで使いたいのよ、と答えています。


10)好きなものを食べる! 太らない理由は“赤ワイン”ね
フランス女性は食べたいものを食べ、好きなものを飲む。無理なダイエットはしません。それでも太らないのは、赤ワインをたくさん飲むからね! Marcher(歩く)が好きでよく散歩します。間食やスナック菓子は控える、レストランに行く日は昼食を軽くするなど、食生活のバランスを取るのも上手。


11)お金がないときこそ“Système D”、工夫をして乗り切るの
お金がないとき、フランス人は “Système D”で乗り切ります。Dはdébrouille(なんとかする)という意味。洋服を人からもらったり、外食せず簡単な持ち寄りパーティーで楽しんだり…。Système Dができると、「お金がないから○○できない」という考えから解放されて、いつでも自由でいられます。

この人に聞きました
ドラ・トーザン
ドラ・トーザン(Dora Tauzin)さん
エッセイスト、国際ジャーナリスト
フランス・パリ生まれの生粋のパリジェンヌ。ソルボンヌ大学、パリ政治学院卒業。NHKテレビ「フランス語会話」に出演。現在、アンスティチュ・フランセ東京、アカデミー・デュ・ヴァンなどで講師。また、日本とフランスの架け橋として、新聞、雑誌への執筆や講演、テレビ・ラジオへのコメンテーターなど多方面で活躍中。『フランス人は「ママより女」』、『フランス人は年をとるほど美しい』(大和書房)、『愛される男の自分革命』(徳間書店)、『パリジェンヌ流 美しい人生の秘密』(宝島社)など著書多数。2015年、レジオンドヌール勲章を受章。
URL:http://www.doratauzin.net/
Facebook:https://www.facebook.com/dora.tauzin.official/

取材・文/三浦香代子 写真/小野さやか

日経WOMAN2015年7月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。