転職の目利きであるDODA編集長の木下学さんと、リクルートキャリアの平川記美代さんに、今狙い目の職種と注目の求人を聞きました。

今狙い目の職種はこれ!

SE&コンサルに需要。未経験採用も活発
IT (SE、ITコンサルタントなど)

 求人数が目立って多いのがIT系職種。「スマートフォン向けサービスやビッグデータに関する業務経験があれば、引く手あまた」(木下さん、以下木下)。「大手コンサルティング会社ではITコンサルタントの未経験採用も活発」(平川さん、以下平川)。「頻発するシステム改修への対応があり、社内に開発部門を新設する会社が増えている。大手小売チェーンでもIT部門採用が強化されている」(木下)。

人材不足で採用が活発。年収アップの道もある
外食・小売り (店舗スタッフ、スーパーバイザーなど)

 店舗スタッフ、外食チェーン、ホテル──。週末や夜の勤務がある、収入が低めと敬遠する人もいて、慢性的な人材不足のサービス業。「円安で訪日外国人も急増し、サービス業の求人は常に多い」(平川)。未経験者採用も旺盛。「多店舗をまとめるスーパーバイザーになれば年収1000万円もある」(平川)。

株式市場の活況が後押し。専門度が高く未経験は×
金融 (営業 、商品企画など)

 日経平均株価が2万円を超え、好調な経済環境を背景に、採用も活況な金融業界。「ただし未経験者採用は少ない。証券や生保などで、営業や商品企画といった業務経験がある人向け」(平川)。例外として運用担当は未経験者採用も。ただし、金融商品の知識は必須。年収水準は基本的に高い。金融業界で働いていて収入に不満なら、一度転職サイトをチェックしてみては?

高齢化に伴って、介護スタッフへの需要は大
介護・福祉 (介護支援専門員、運営管理など)

 高齢化が進む日本では、2025年に介護職が100万人不足するとも言われている。この分野の採用ニーズは依然として高い。「会話を楽しむ、触れ合うなど、コンピューターには代替できない仕事。今後も減ることはない仕事でしょう」(平川)。未経験者採用もある。

五輪に向け活況。リケジョの女性に熱視線
建築・土木 (施工管理、設計、営業など)

 震災復興や20年の東京五輪に向け、土木・建設に関わる人材への需要は高い。「今この業界が熱視線を送るのが理系を卒業した女性、リケジョです」(木下)。理科系出身者はもともと人数が限られる。採用が少なかった女性を積極雇用し、人材不足を解消する動きだ。「不動産営業、施設運営にも求人は多い」(平川)。