派遣社員ながら社長賞を受賞

 1年後、時給アップを自ら派遣会社と交渉。いったんは断られるが、業務のなかでピボットテーブルやVLOOKUP関数などエクセルのスキルを新たに使っていることを伝えて、30円の時給アップを実現した。「『仕事が忙しくなった』だけではなく、スキルや資格など評価しやすい材料で交渉することが肝心。自分で言わないと、派遣社員の場合、時給は上がらないと思います」。

 この5月、Sさんは企業向けのセミナーを企画・運営。見事成功させて、派遣社員ながら社長賞表彰を受けた。「他部署の方の協力や、担当役員のアドバイスなど、周囲の協力もあった」と言うが、つまりそれは日頃の人間関係あってこそ。短期間でも仕事で関わった人には社内で必ず挨拶し、言葉を交わす。他部署の人との業務のやりとりでは、メールだけで済ませずデスクまで出向くなど、小さな積み重ねが、人脈をつくり、仕事を広げる助けになった。

収入アップした3つの理由

1.未経験から秘書になるためのルートを考えた。
2.TOEICや秘書検定など資格に挑戦。
3.派遣社員だけれども、頼まれた仕事に次々挑戦。

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