他人に責任を押しつける人

「実は、ネガティブな人より、輝いているのが好きなポジティブな人のほうが怖いんです」と片田さん。「『自分はできる』『自分は正しい』と自己肯定し続けることで、ポジティブになっています。そのため、うまくいかないことがあると、周りに責任転嫁するのです」。特に、「うまくいく」の根拠が曖昧な場合は要注意だ。

ポジティブすぎてまぶしい先輩
ポジティブすぎてまぶしい先輩
チームで進行状況をシェアしよう

ポジティブ過ぎる人の頭のなかでは、過去の成功体験が輝いており、カッコ悪い自分を認められない。責任をなすりつけられないように、進行状況をチームでシェアするなどリスク対策を取り、もしもの事態に備えて。プライドを傷つけると、攻撃の刃が向く。“学ばせてほしい”という姿勢で相手の自尊心をくすぐりながら、冷静に状況を把握しておこう。「勉強したいので、お仕事を拝見させてください」と、さりげなく状況を確認してみるといい。


「褒め返し」を待って優位に立ちたい人

ことあるごとに「やっぱりデキる女は違うね」などと褒めてくる同僚。しかし、学歴も仕事の評価も向こうのほうが上。褒められているはずなのに、モヤモヤ…。こうした人は、「自分はすごいのに、誰も褒めてくれない」という不満を抱えており、相手を褒めることで、「あなたのほうがもっとすごい」という「褒め返し」を期待している。褒められない人ほど嫌みを言いがち。

いつも褒めてくれるけれど嫌みっぽい同僚
いつも褒めてくれるけれど嫌みっぽい同僚
ひとまず「褒め返し」をしておこう

嫌味を言う人は、褒められたいという欲求が強い。また、相手から「褒め返し」されることで優位に立ちたいという心理も。無視すると悪口を広めたり、反撃したり…。面倒でも、ひとまず褒め返してから話題を変えて。相手の認められたい欲求を満たせば、攻撃を回避できる。付き合い続けて疲れるようなら、会話の機会を減らして。「○○さんこそ、○○だったんですってね。羨ましい!」と褒め返ししてみよう。


自分の欠点を認めたくない人

ちょっと指摘しただけで不機嫌になり、声を掛けづらい雰囲気を漂わせたり、パソコンのキーを打つ音が大きくなったり…。「機嫌が悪くなるのは、自己愛があまりにも強いため。自分自身が悪いと認めたくないという思いが強いのです」。自分を過大評価しているので、先輩や上司に対し「なんでこんなにレベルが低い人間に言われなきゃいけないの?」と思っていることも。

なんとなく注意しにくい雰囲気が漂う後輩
なんとなく注意しにくい雰囲気が漂う後輩
他人と比較せず、冷静な対応を見せよう

自分には欠点がないと思っている場合と、欠点にうすうす気づきながらもそれを認めたくない場合とがある。「前者のような勘違いを直すのは困難ですが、後者の場合は、まず他人と比較しないことが大切。また、『上司が言っているから』などと自分の責任を回避したら、反感を買う恐れがあるので要注意」。プライドが高く打たれ弱いので、お願いする言葉遣いを。「私の言い方が悪かった」など、責任を引き受ける言葉があると反感を買いにくい。「なぜ私が…」と思うかもしれないが、「相手は子ども!」と割り切ろう。「私のお願いの仕方が悪くて申し訳なかったけれど、この書類、やり直してもらえる?」と言ってみて。