実家暮らし

〈強み〉
固定費がかからない分、自由になるお金が多い

〈弱み〉
ムダ遣いをしてしまいがち。実家の親に無心される場合も

実家暮らしのお金事情(日経WOMAN調査)

・平均年齢:39.6歳
・平均年収:291万円
・貯蓄1000万円超え率:12.6%

 「実家暮らしのシングルなら、毎月、手取り月収の3割以上は貯蓄したい。月収の半分を貯蓄に回せるとベストです。通信費や習い事代など、毎月決まって出ていくお金の額を洗い出した上で、いくらなら月々無理なく貯めることができるか、算出するところから始めましょう」と、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さん。

 今回、読者アンケートに回答した実家暮らし女子の悩みで多かったのが、「自由に使えるお金が多くて、ついムダ遣いをしてしまう」との声。「特に注意すべきは美容費や服飾費、交際費。どの費目にムダが多いかを見直し、支出を削る方法を考えるところから改善を」。

 「実家の親が自分のお金を当てにしている」との声も目立った。「WOMAN読者の親世代で今、関心を集めているのが『老後破産』という言葉。親も今後の生活に不安を抱いているのかも。でも、WOMAN世代も老後のための貯蓄は必須。折を見て、親ときちんと話し合うことが大切です」。

実家暮らしさんは、毎月手取り月収の3割以上は貯蓄したい (C)PIXTA
実家暮らしさんは、毎月手取り月収の3割以上は貯蓄したい (C)PIXTA

「貯まらない壁」の乗り越え方

Q「お金に無頓着。ムダ遣いばかりしてしまいます」(36歳・メーカー・営業事務)
A「買い物で即決しないことから始めて。例えば、気になる服があったら3回は店に足を運んでから判断を。冷静な目でモノを選ぶ習慣を身に付けましょう」(FP風呂内さん)

Q「実家だとストレスがたまり、つい外出してお金を使いがちです」(30歳・医療・看護師)
A「図書館や公園で過ごすなど、無料スポットを上手に活用しましょう。旅行なら公共の宿や自治体の保養所などを使って、お得に楽しむ方法を探して」(FP風呂内さん)

Q「両親が私の収入を当てにしてきて、貯蓄ができません。シングルの私の老後が不安…」(43歳・IT・SE)
A「親と話をして、実家には毎月一定額を入れ、それ以上は渡さないと決めて。将来、年金が減るといったニュースを題材に話を切り出すとスムーズです」(FP風呂内さん)