年間100万円を貯蓄

S・Kさん
(29歳・IT・カスタマーサポート)
貯蓄額:690万円
月収:24万円(手取り)
年収:350万円(手取り)
1カ月の貯蓄額:7万円

財布には最大3000円

 「30歳までに1000万円を目指したい。毎月10万円なら貯められるかな?」と、就職を機に貯蓄を始めた佐々木慶子さん。実際には月7万〜8万円が限度だったが、それでも年100万円ペースで貯蓄を続けてきた。

 貯まる秘訣は現金の使い方にある。日常生活は3万円でやりくりすると決め、その額だけを給与口座に残す。それ以外のお金は6万円を実家の親に渡し、15万円を別の口座に振り込む。

 手元にお金があると使ってしまうため、財布には3000円以上は入れず、1000円札がなくなってからATMへ。お金を引き出すたびに預金残高が確認できるので、「今月いくら使い、あといくら使えるか」が一目瞭然という。クレジットカードは1枚持っているが、交通費や保険料の支払い以外にはほぼ使わない。買い物は現金で払うことで、お金の流れを把握している。

 母親と2人暮らしのSさん。実家に月6万円を入れるのは楽なことではないが、「それでも母の負担のほうが多い。本当はもっと入れるべきだけど、毎月お金を手渡すたびに『ありがとう』と言ってくれます。母に楽をさせるためにも1000万円貯めたいです」。

お金が貯まる5つの貯めワザ

1. 給与振り込み口座には「使うお金」3万円しか残さない。

給与振り込み口座には「使うお金」3万円しか残さない

貯蓄口座は定期預金金利が高い住信SBIネット銀行を使用。月3回まで他行への振込手数料が無料で、引き出し手数料がイオン銀行、セブン銀行で24時間無料、コンビニATMは月5回まで無料なのも魅力。

2. 会社のすぐ近くにATMがある銀行を給与口座として利用しているため、こまめに引き出せる。財布に1000円札がなくなったら3000円引き出すルール。

3. クレジットカードは1枚だけ。交通費、高速代、生命保険の支払いのみに使用。普段の買い物は現金で払い、「何にいくら使ったか分からない状態」を防ぐ。

4. 覆面調査サイト「ミステリーショッピングリサーチ」を利用。髪のカラーリングをしても美容院代は0円。ガソリンスタンド調査でガソリン代も月1500円節約。

5. 会社にリラックマの缶を置いておき、財布の小銭が増えたらこまめに入れて貯蓄に回す。小銭貯金でも、ちりも積もれば山となる。

癒しのリラックマ

1000万円貯まる実家暮らしの新ルール

・実家に生活費を渡す習慣のある人のほうが、月々の貯蓄もできている傾向あり。まずは月3万円、家にお金を入れて。

・欲しいものリストを作り、優先順位の高いものから順に、その値段分を貯蓄目標額に。貯まってから買うルールにすれば、ムダ遣いが格段に減る。

・何のためにいくら貯めるかが決まると、貯蓄のモチベーションが上がる。一人暮らし費用など、具体的な貯蓄の目標をつくろう。

・「なぜかお金が貯まらない」という人は、ちょこちょこ買いの習慣あり。ファストファッションや化粧品、雑貨、お菓子などには特に注意。

・自由に使えるお金が多い分、流行りものを気軽に買ってしまいがち。本当に欲しいのかを熟考し、お財布を開けるよう心がけて。

・部屋の居心地が悪いと、つい仕事帰りに寄り道したり、休日に外出をしてお金を使ってしまう。部屋を片づけることも、貯蓄力アップの秘訣。

この人に聞きました
風呂内亜矢
風呂内亜矢さん
ファイナンシャルプランナー
実家暮らし時代に頭金80万円でマンションを衝動買いし、慌ててお金の勉強を開始したことがFPになったきっかけ。著書に『自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』(日本実業出版社)。

取材・文/瀬戸久美子、中村陽子

日経WOMAN2016年1月号掲載記事を転載。情報は記事執筆時に基づき、現在では異なる場合があります。
調査概要/アンケートは日経WOMAN公式サイトで15年10月に実施。440人から回答を得た。