意外に見られる? 平昌五輪の忖度(そんたく)タイムスケジュール

 今回は、時差の無いお隣・韓国での開催ということで、学校や会社で忙しい人にとって観戦がしづらいイメージがあるでしょう。しかし、イメージよりはずっと観戦のチャンスが多いタイムスケジュールとなっています。

 開会式は2月9日の金曜日ながら20時始まりということで十分に帰宅が間に合う時間ですし、以降の日程もおおむね午後から夕方にかけて中休みがあるタイムスケジュールとなっており、どうにもならないというケースはまれ。そして、日本勢の活躍に期待がかかる種目は不思議と休日か夜の遅めに配置されているケースが多いのです。

 葛西紀明選手や高梨沙羅選手に注目が集まるスキージャンプは、男子ノーマルヒル決勝が2月10日土曜日の21時35分始まり、男子ラージヒル決勝も2月17日土曜日の21時30分始まり、男子団体が2月19日月曜日の21時30分始まり、女子ノーマルヒル決勝が2月12日月曜日の21時50分始まりと、メダル決着の場面は会社員でも見られそうなナイス配置。

 スピードスケートでも金メダル有力の女子500メートルが2月18日日曜日の20時56分始まり、女子1000メートルが2月14日水曜日の19時始まり、女子1500メートルが2月12日月曜日の21時30分始まり、女子チームパシュートが2月21日水曜日の20時始まり、女子マススタートが2月24日土曜日の20時始まりと有力種目は見やすい時間に配置されています。

 ノルディック複合でも、個人種目の男子ノーマルヒルこそ平日の昼~夕方決着ということでライブ観戦は苦しいところですが、男子ラージヒルは前半のジャンプが2月20日火曜日の19時始まりで、後半のクロスカントリーが同日の21時45分始まり予定という遅めの時間に。日本の渡部暁斗選手は2017年の世界選手権でラージヒルの銀メダルを獲得していますので、近況に沿った好配置となりました。なお、団体戦も後半の距離は2月22日木曜日の19時20分始まりですので、早上がりなら決着には十分に間に合う時間帯です。

 一方、人気のフィギュアスケートは北米時間に合わせたのか午前~昼の開催となっており、比較的見づらい部類の競技ですが、金メダルを狙う男子シングルのフリープログラムは2月17日土曜日の10時始まりということで、多くの人がライブ観戦できるタイミングとなりました。

 全体的に日本への「忖度」が感じられる平昌五輪のタイムスケジュール。日中の時間帯はスマートフォンのテレビ機能や、民放各社による「gorin.jp」とNHKなどが提供するライブ動画配信を活用して乗り切り、定時の退社を心掛ければ十二分に平昌五輪をライブで楽しめるはずです。

1月24日に行われた日本代表選手団壮行会では、アーティストのAIさんの呼び掛けで、選手団がコートに下りて合唱。素晴らしい応援で、選手たちを送り出していました
1月24日に行われた日本代表選手団壮行会では、アーティストのAIさんの呼び掛けで、選手団がコートに下りて合唱。素晴らしい応援で、選手たちを送り出していました

文/フモフモ編集長 写真/編集部、PIXTA