「ハーバードの大学院まで出て、なぜ『ボランティア』をしているの?」「お給料もらっているの?」そんな疑問を多く投げかけられるようになってから、3カ月がたった。

 私はアメリカの大学院を卒業した後、引き続きボストンで働いていたが、興味のある別の仕事を見つけ転職をした。転職した先は、特定非営利活動法人、いわゆる「NPO」(non-profit organization)だ。防災政策や防災教育を専門としている組織で、日本をはじめとするアジアの6カ国で事業を展開している。私は、ミャンマー事務所の代表のポジションに応募し、採用されたのだった。

NPOに就職すると言ったら、「ハーバードの大学院まで出て、なぜボランティアしているの?」と聞かれる (C) PIXTA

 しかし、日本で周囲に新しい仕事の報告をした際、みんなのNPOやノンプロフィット・セクター(non-profit sector)の捉え方に驚いた。

日本では、NPOはボランティアと見なされる

 職業ではなく、市民活動として認識されているのが現状だった。

 確かに、NPO全体で見ると、ボランティア・グループから企業のような団体まであり、活動範囲の幅は広い。日本では、法律に基づいて法人格を取得しているNPOを、特定非営利活動法人(NPO法人)というが、「非営利」「活動」といったキーワードも、NPOの正体の理解促進を難しくしているのだろう。

 「営利を目的にしない」ということは、決して利益を上げてはいけない、ということではない。企業であれば、利益を株主や社員に分配するのを目的としているが、NPOの場合は、その利益を事業や活動に充てるという点が、特徴であり、「非営利」と言われるゆえんだ。