ネットで部屋探しをするのが常識となった現代。だからこそ、「おとり広告」や「とっておき物件」という言葉が気になっている人も多いのでは? そこで今回は、不動産ポータルサイト「SUUMO」編集長の池本洋一さんと、マガジンビジネス推進部・グループマネージャーの笠松美香さんに話を伺ってきました。

特集「仕事がはかどる部屋探し」目次
・プロに聞いた物件探し 広い部屋を見逃さない検索テク
・ネット時代の物件探し「とっておき物件」は存在する?(この記事)
・物件探し 内見時のチェックポイント&家賃交渉のコツ 3月22日公開予定
・敷金は戻ってくる? 新居の契約書、どこを確認すべき 3月23日公開予定

主要ポータルサイト11社が連携、「おとり広告」の排除へ

気になるおとり広告と、とっておき物件の実態について、お教えします (C)PIXTA

 ネットで物件探しをするときに気になるのが、「おとり広告」という存在。部屋探しをした経験がある人なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 「おとり広告」とは、存在しない架空物件や、取り引きをする意思のない物件、既に契約済みの物件などの「客寄せ用広告」のこと。不動産ポータルサイト「SUUMO」編集長の池本洋一さんによると、「相場より不当に安い家賃などの好条件で集客し、接客時に『他で契約が決まった』ことなどを理由に、別の物件に誘導する」などのパターンがあるんだそう。

 過去に部屋探しをする中で、こうした「おとり広告」に出合ったことがある人は、今回の物件選びでも慎重になってしまうかもしれません。

 しかし、現在 首都圏では、「(公益社団法人)首都圏不動産公正取引協議会」と、「SUUMO」や「at home」などの主要ポータルサイトが連携。「厳重警告・違約金」の措置を受けた不動産事業者は、原則として1カ月以上広告掲載ができなくなるという措置をとっています。

 「主な不動産ポータルサイト11社が連携しているので、違反のあったサイトだけでなく、他のサイトにも載せられません。主要なサイトに掲載できなくなれば、不動産会社としても集客できずに困るはずです。正確な情報を届け、ユーザーの信頼を得るためにも、不動産業界ではおとり広告をなくすための取り組みは随時行っています」(池本さん)

 ただ、3月・4月などの繁忙期は物件の動きが速いため、実際の状況とサイトの掲載内容に、タイムラグが発生することもあり得ます。そのため、問い合わせた時に「既に契約済み」と言われても、ユーザー側が「おとり広告だ」と断定することはできません。

 ユーザーが判断することが難しい中で、物件を掲載するポータルサイト側が取り締まりを強化してくれていることは、とても心強いですよね。これから部屋を探す場合には、「不当に安い物件」には注意しつつ、賢く部屋探しを進めていきましょう。