部下には自分の意見を持ち、自ら気付くことで成長してほしい
――営業として、今、困っていることなどはありますか?
「当たり前のことですが、部下やアシスタントの失敗は、すべて自分の責任。だからこそきっちりと指導していきたいのですが、最近は少し厳しく注意するだけでもパワハラと捉えられる場合があるので、遠慮気味になってしまうこともありますね。とはいえ、失敗しても反省せず、責任感がない人もいるので、正直、バランスの取り方が難しい……。
後輩や部下には、可能な限り、自分で考えて自発的に行動してほしいと思うこともあります。『どうしたらいいのでしょうか?』と指示を待つのではなく、『私はこうしたい・私はこう考えている』と、自分の意見を持って積極的に行動してほしいなぁ、と。後輩や部下にとっては、その対応が冷たく感じられるかもしれませんが、答えを教えることだけが上司の役割ではないと思うのです。自ら気付くことも成長には欠かせない要素だと思っているので、本人にもきちんと考える時間を与えるようにしています」
――ずっと営業を続け、キャリアを築いてきたからこそ、今は部下や後輩の育成を担うべき立場でもあるんですね。読者の中には、転職を機に「営業にチャレンジしてみようかな……」と思っている女性もいると思うのですが、営業に挑戦する際に欠かせない要素などがあれば教えてください。
「営業向きの性格かというよりも、『どれだけお客様の立場に立って考えられるか』が重要だと思います。結果が出せる人でも、すべてのお客様とのフィーリングが合うわけではないんです。顧客との相性の問題を超えて、相手の立場に立って物事を考える姿勢でいられるかどうかが大切だなと感じています。
最初は『営業に向いてないかも……』と思ったとしても、それは経験によって変わると思います。最初から向き不向きを決め付けず、実際やってみると案外楽しいかもしれません」
――今後はどういうキャリアを築いていきたいと思っていますか?
「今の会社は待遇面もよく、自分の能力も発揮できています。でもその反面、もっと厳しい実績主義の環境で、いろいろなことに挑戦してみたいという気持ちもあります。仕事とプライベートのバランスを取りながら仕事をしていきたいので、現在の会社でキャリアを積むのか、転職してさらなるレベルアップを目指すのか……。今の環境に不満がない分、まだ結論が出せていないです。今の仕事を続けながら、今後のことはよくよく考えていきたいと思っています」
・仕事用の靴は、「銀座かねまつ 銀座6丁目本店」でほとんど購入しています。スーツがばっちり決まるように、先のとがったパンプスで、ヒールの高さは8センチ。「銀座かねまつ」の靴は自分の足に合っているようで、履き心地もよく痛くなりにくいですね。
・どの企業に訪問しても違和感のないように、キッチリとした印象の「Mプルミエ」や「ICB」のスーツセットアップを愛用しています。
文/青野梢 写真/PIXTA
変更履歴:タイトルを一部修正しました。(2018年4月4日)