幸福の本質は万国…いや、宇宙共通なのだ
私の人生も決して平たんではありませんでしたが、振り返ってみると、フリーター生活だろうがなんだろうが、とにかく前向きに乗り切ったからこそ今があるのだと思います。
あるいは、ラッセルはこういいます。
(ラッセル『幸福論』)
冷静で現実主義者のラッセル※によると、無理にあがくほうが不幸になるので、時にはあきらめも肝心ということです。貪欲に競争するより、そんな競争からは降りて、のんびり生きたほうが幸せになれるかもしれないと。
私も30歳のとき、大きなことばかりいうのをやめて、市役所で自分のできることを一生懸命やろうと決めました。そこから幸せになっていったような気がします。
さらにヒルティはこういいます。
(ヒルティ『幸福論』)
誠実であることこそが大事で、誠実であることによって幸福になれるという主張です。ヒルティ※は敬虔なキリスト教徒なので、自分が正しい行いをしていれば、幸福な気持ちになれると考えるのです。正直に罪を告白したり、欲張らずにみんなと平等に分け合うことによって。
私の場合、今もそうなのですが、欲張ると必ず失敗します。誠実に、素直に取り組んだ仕事ほどうまくいくのです。世の中うまい話はありません。楽して得をするという発想は、不幸の始まりなのです。
いかがでしたでしょうか? まさに哲学の三大幸福論は「おそ松さん」の六つ子たちの幸福論とぴったり一致していますよね。これは哲学が普遍的な営みである証拠だといえるでしょう。物事の本質は、突き詰めると一つなのです。その本質は、時代や場所を超えて、当てはまります。だから幸福の本質は万国共通なのです。それとも…ま、まさか「おそ松さん」の六つ子たちが哲学者なのでしょうか!?