お客様をおもてなしする接待では、事前準備を入念に

 接待で相手に心地よく過ごしてもらうには、万全の準備を行わなくてはなりません。まず考えるべきは、誰をどんな目的で接待するか。

接待の目的と招待する人の選び方

 接待の目的は、大きく3つに分けられます。1つ目は、人間関係を深めたり、広げたりするため。そして2つ目は、ビジネスに直結した戦略として。接待では仕事の話はしないのが基本ですが、触れる程度なら問題なし。ビジネスを有利に進めるために、接待の機会をできる限り活用しましょう。最後は、今後のビジネスにもつなげるため。感謝やお礼、お詫びといったアフターフォローとしての礼儀を表すことが潤滑油となり、引き続き良好な関係のままビジネスを展開させていくことができます。

 目的がハッキリしたら、招待する側とされる側の人選です。ポイントは、互いの職位のバランスを取ること。招く側はお客様と同格か、上位でなくては失礼に当たります。また、お客様には、招く側のメンバーを事前に知らせておくのも礼儀。当然ながら、日程も相手の都合を優先して決定します。

「最初に決めておくこと」とは

 お店を選ぶときは、相手の会社や自宅からアクセスしやすい場所で探しましょう。料理やお酒の種類も、相手の好みに合わせたいところ。ただし、好きなものを聞いても遠慮する方が多いので、「苦手なものはありますか?」と尋ねるのがオススメです。健康状態によって食事療法をしている、アレルギーがある、といったケースもあるので要注意。

 予約の際は、お店に接待であることをしっかり伝えれば、相手を下座に案内されたり、伝票を渡されたりといったことも防げます。その上で席や料理の内容、予算、当日の支払い方法などを打ち合わせましょう。また、ビールの銘柄にこだわる方は意外といるもの。好みや系列企業、取引先などから決めていたりするので、お店に該当の銘柄があるか、なくても用意してもらえるかを確認しておきましょう。もし二次会を行うなら、この段階で同じように予約を済ませておくと当日バタバタしません。

気になる部分は電話で事前に店に確認  (C) PIXTA
気になる部分は電話で事前に店に確認  (C) PIXTA