成長もせずに現状維持では、いずれ厄介者になる可能性が!

 「今のままでいい」「出世したいワケじゃないし、できないし」なんて、自分の限界を決めてしまうのはNG。それでは会社にとって「価値ある人」になることはできません。

「日常業務が完璧だから」と満足する人に成長はなし

 企業で中堅社員やベテランを対象とした研修を行うと、たいてい数人、自信満々な人がいます。

 「私は仕事ができるから、研修なんて必要ないんです」なんて言われることも。でも、話を聞いてみると、その人が自信を持っているという仕事は大概が日常業務。電話応対やデータ入力、ファイリングといった内容です。でも、こうした仕事はマニュアルがあればできるもの。新入社員のときから毎日やっているのだから、できて当然なんです。

 にかかわらず、そこで満足していては、いつの間にか後輩に抜かれてしまうことも。なぜなら彼らは若くて体力があり、覚えも早いからです。世代によっては、小学生の頃からメールを書いているので、ITスキルが高い人もザラ。優秀な後輩なら、あっという間にあなたを追い抜くことでしょう。現状のまま満足していては、いずれ会社のお荷物になってしまう可能性もあるので、スキルをしっかりと磨いてください。

中堅どころに必要な3つのスキルを伸ばしていこう

 では、どんなスキルを磨いていけばよいのでしょうか? ビジネスパーソンにとって大切なのは、担当業務ができる「テクニカルスキル(業務遂行力)」、誰とでもうまく付き合える「ヒューマンスキル(対人関係力)」、全体を見られる「コンセプチュアルスキル(総合的判断力)」の3つ。これらのウェイトは、役職や入社歴によって割合が変わってきます。

立場ごとに変わる、活用すべきスキルとは

 まず、新入社員のうちは、テクニカルスキルとヒューマンスキルが身に付けば十分。教わった通りに定型業務を進めることが大切で、「当社はこうあるべき」なんて意見すると、少し驚かれるかもしれません。これが中堅どころになると、コンセプチュアルスキルも必要となります。3つのスキルをバランス良く身に付けることで、上司からも後輩からも頼られる存在となることでしょう。

 そうやって管理職になったら、テクニカルスキルを磨くよりも、戦略を考えたり、マネジメントをしたり、といった業務に専念する人もいることでしょう。こまごまとした仕事は部下に任せればいいのですから。

あなたは身に付けてる? 3つのスキルのチェックシート

 3つのスキルには、それぞれ細分化した項目があります。下にチェックシートとしてまとめたので、ぜひお試しください。

3つのスキル セルフチェックシート
3つのスキル セルフチェックシート