まとまった「スキマ時間」は、インプットに使うべし!

 通勤時や取引先への訪問に電車を使うとなれば、「スキマ時間」も比較的長くなります。そんなときにおすすめしたいのが、何かを読んで情報をインプットすること。

移動中のスキマ時間に、自分の引き出しを増やそう

 最近は電車内を見渡すと、多くの人がスマホを見つめています。もちろん、仕事関係のサイトやメールのチェックならいいのですが、人によってはせわしなく指を動かしてゲームにいそしんでいることも。でも、この時間を情報のインプットに充てれば、あなたの引き出しを増やすことができます。

 仕事で良質なアウトプットを行うには、日ごろからインプットする習慣を持つことが大切。例えば、私の知人のデザイナーさんは、日ごろから多くの雑誌を読んでいるそうです。これは、時代の空気を身に付け、企業のホームページやパンフレットのデザインに反映させるためだとか。

読み物はシチュエーションや欲しい情報に応じて選択を

 読み物に目を通すことで、さまざまな情報をインプットできます。例えば新聞なら、参考になる記事や本の広告、取引先の人事異動など。また、ビジネス誌は旬の情報が得られるし、会社や上司が教えてくれないことも学べます。読むときに場所を取らないビジネス書は、電車が多少混雑していても迷惑になりにくいですし、いっそのこと電子書籍に切り替えれば、スマホやタブレットに入れて何冊分も持ち歩くことができますね。

 「本や新聞を読む時間がない」「休日は疲れて家でゴロゴロ……」という声も聞こえますが、スキマ時間なら何かに目を通すこともできるはず。移動の際は、バッグの中に読み物を入れておくことをおすすめします。

さまざまなものからのインプットで視野を広げる

 一見、仕事とは無縁に思えることが、アイデア出しに役立つケースもあります。休日やアフター6に美術館や博物館へ出掛けるのもよいでしょう。また、映画などの娯楽もインプットの機会の一つとして捉えると、ムダにはなりません。私はアイドルのコンサートに行って、英気を養うこともありますよ(笑)。さまざまな経験は視野を広げることにもつながるので、ぜひ「スキマ時間」を活用して、インプットする習慣を身に付けてください。

まずは「スキマ時間」を使って「スキマ時間リスト」を書いてみよう
まずは「スキマ時間」を使って「スキマ時間リスト」を書いてみよう
スキマ時間を活用するポイント

◆空いた時間でできることをあらかじめ考えておく
◆手帳やスマホに「スキマ時間にやることリスト」を記録
◆多めのスキマ時間は、情報のインプットに使って視野を広げる
◆書物はもちろん、娯楽からもインプットは可能!

やる子 「今までは、スマホで時間潰し、なんて思っていたけれど、せっかくできた時間を潰すなんて言語道断ですね……」

すずまり姉さん 「そ~よ、ほんの5分だって、できることはたくさんあるんだから。これからは上手に活用するよう、お願いしまっしゅ!」

やる子 「はい、お願いされまっしゅ……。ところで、すずまり姉さんもアイドルのライブに行くんですね。私も今、青春時代にハマった嵐のドームツアー狙っているんですけど、なかなかチケットが取れなくて……。姉さんにとって、ジャニーズといえば誰ですか?」

すずまり姉さん 「あら、青春時代のジャニーズといえば、やっぱり『たのきん』よ、『たのきんトリオ』!(編集部注:田原俊彦、近藤真彦、野村義男3人のアイドルグループ)」

やる子 「たのっ…… うわうわ、ジェネレーションギャップを感じるっ」

すずまり姉さん 「何よ、それ。失礼ね、いい曲、いっぱいあるんだから」

 そう言ってプイッと横を向き、「スシ食いねェ!」を口ずさみながら歩き出す、すずまり姉さん。そんな彼女に「姉さん、それ、確か……シブがき隊(編集部注:布川敏和、本木雅弘、薬丸裕英3人のアイドルグループ)……」と心の中でつぶやきつつ、やる子は慌てて後を追うのでした。さて、次回はどんなすずまりメソッドが登場するのでしょうか? 来週も、乞うご期待!

文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA