女友達からの助言で始まった本気の「自分磨き」

――「トモちゃん」というと、元気をなくしていた小西さんをパワースポットに連れ出したご友人ですね(「小西美穂 41歳の一人誕生日と人生が好転する出会い」)。

 そうです。仕事で行き詰まりを感じ、41歳の誕生日を一人で過ごし、もやのかかったような日々を過ごしていた私が、偶然立ち寄ったショップで、学生時代に打ち込んだラクロス部の他大学の後輩だったトモちゃんと再会したエピソードは、以前もお話ししましたね。

 関西出身も同じ、ラクロスで青春を過ごした経験も同じ、誕生日も同じ。そんな共通点がうれしかったし、トモちゃんがラクロス男子部の仲間と結婚したことを知って、「自分が頑張ってきたことが彼女の幸せにつながるきっかけを生んでいたんやな」と素直に優しい気持ちになれました。

 すっかりトモちゃんに気を許した私は、自分が今置かれている状況を洗いざらい話し、弱みもさらけ出しました。「私なんて40過ぎて彼氏もおれへんし、番組に出てるというたって、こんなんでええんかなーっていつも思ってるねん……」と。すると、隣に座っていたトモちゃんの目がキラリ。「美穂さん、私、恩返しさせてもらいます!」と言うんです。何、何? どうした? と面食らっている私の前でトモちゃんは勢いよくしゃべり続けました。

 今はジュエリーを売っているが、美容全般に興味があり、かつては有名メイクブランドで美容部員もやっていたこと。女性として小西美穂を徹底的に磨き上げて、人生を好転させる手伝いをしたいということ。

 思えば、私は記者として政治や司法の取材をし、それなりに世の中を分かってきたつもりでしたが、美容やファッションといった自分磨きの分野については全くの未開拓状態でした。何をどう身に着ければ自分がより魅力的になるかについて、真剣に考えたことすらなかったんです。そこで「とにかく私に任せてください!」というトモちゃんの言葉を素直に信じてついていこう、と決心。これが、以降1年ほど続く私の自分磨きキャンペーン、「ジブン大会」の始まりです。

――「婚活」というより、まず「自分磨き」に取り組んだのですね。

 はい。まずはずっとサボってきた「自分磨き」に専念し、自分がどこまで変われるかをとことん追求してみることにしました。それに「大会」と名付けることで、自分が主人公になり、やる気が湧いて前向きな気持ちになりました。

 ポイントは楽しむこと! 自分一人だけでストイックにやるのではなくて、女友達を巻き込んでお祭り気分で楽しむんです。自分磨きのために買い物に行ったり部屋を整えたりすることで、寂しさや憂鬱も少しずつ充実の時間に変わっていきました。

 何より、大事なのは周りの力を借りることでした。これまでの自分流のやり方ではうまくいかないのですから、周りの意見を積極的に取り入れなければ、よくなるわけがありません。

 私も素直に受け入れる心の態勢を整えました。そして、メイク、ファッション、インテリアなど「その道に詳しいプロ(セミプロ含む)」を探してアドバイスを受ける、という行動を短期集中的に徹底してやっていったのです。

――婚活につながる「ジブン大会」、具体的にどのように進んでいったのでしょうか?

 最初に変えたのは、メイクとファッションです。