3.チームをつくるときに大切なこと

――会社にもいますよね。誰もが評価するようなスマッシュヒットを打ったことはないけれど、皆から頼りにされて、同じフロアにいるだけで周りに安心感を与えてくれるような人。決して数値化はできない貢献だけれど、組織にはなくてはならない存在だと思います。

◆小西美穂 数値化できない貢献でもチームに必要な人(もっと読む人はここをクリック)

 日々の番組制作でチームワークを大切にしている小西さんの原点は、学生時代に学生リーグ立ち上げから貢献し、打ち込んだラクロス部での経験。試合で点に直結する活躍をする選手に評価が集まりがちだが、「数値化できない貢献」をするメンバーがいるからこそ、チームが成り立つと考えていました。

 例えば、モチベーションの温度差からチーム内の空気がギスギスしかけたとき、いろんな立場のメンバーの意見をバランスよく聞いて間を取り持つように自然と働きかけてくれるなど。

 そんな貢献を感じると、キャプテンだった小西さんは「あなたのおかげでチームがまとまるから、本当に助かっている」と直接伝えるようにしていたのです。「『数値化できない貢献』をキャッチし、言葉で感謝を示す心掛けは、今も職場でも意識しています」

4.不遇の時も順調な時も歩み方次第

――順調な時ほど、謙虚に冷静に将来を見据えて、コツコツと準備をしていったらいいと思います。

◆小西美穂が「ええかっこ」を捨て、素直な人になれた理由(もっと読む人はここをクリック)

 長い仕事人生の中には、チャンスに恵まれる時もあれば、そうではない時もある。順調な時ほど、「この先」を見据えた地道な準備をしていくほうがいい。

 急な異動やプロジェクトの変更など、思いがけない環境変化が起きた時に初めて準備しようとしても間に合わず、気持ちが焦るだけ。仕事をより深めるための専門知識など、「今いる場所より一歩先に進むために必要な勉強があれば、少しずつでも始めてみて」。

 目標に近づくための努力を続けていたら、チャンスが巡ってきた時にも迷わず手を挙げられるもの。小西さんが10代から憧れていた海外特派員のチャンスをすぐにつかめたのも、語学の勉強を続けていたからなのです。

コツコツ準備をして助走しておくと、思い切りジャンプできるのです
コツコツ準備をして助走しておくと、思い切りジャンプできるのです