7つのチェックのうち、いくつ「Yes」がありましたか。

 「Yes」が4つ以下の人は要注意です。自分に関係するお金のことをきちんと知っていないと、知らないうちに無駄なお金を使ってしまったり、月末に「お金が足りない!」と慌てることになったりしかねません。

 一つずつ、みていきましょう。

1.3月の給料の手取り金額、言えますか?

 会社から毎月もらっている給与明細を確認しましょう。

 「収入」と、実際にもらう金額(振り込まれる金額)は違うので、注意してください。「収入」から税金や社会保険料などを差し引かれたものが「手取り額」です。

 家計にとって肝心なのは、この手取り額。これを正確に知っていなければ家計をきちんと管理することはできません。

2.3月のカードの支払いがいくらか、把握していますか?

 カードの明細書は支出をチェックするときに便利です。捨てずに手元に残しておきましょう。

 振り返ってみると、これはいらなかったかな…?という買い物がみつかるかもしれません。

3.携帯電話のプラン、見直したことはありますか?

 個人差はありますが、携帯電話の料金が1万円を超えていたら要注意です。

 たくさん電話をするという場合は「かけ放題プラン」にする、データ通信が多いなら「パケ放題プラン」にする(もしくはWi-fiの環境を整える)など見直してみましょう。

4.毎月、貯金していますか?

 毎月赤字が出ていて、ボーナスで穴埋めしている……。そんな人は要注意です。当然のことながら、支出は必ず収入の範囲内におさめましょう。

 赤字が出ていなければ、ある程度は自然と貯金できているはずですが、無計画では思わぬ出費で気が付くと赤字に……といったことにもなりかねません。毎月2万円など、一定額を貯めていく、財形貯蓄を行うなど、考えたいものです。詳しくは、今後の連載でご紹介していきましょう。

5.今、どれだけ貯金があるか、把握していますか?

 毎月の家計が赤字でない、というだけでは、「いまの貯金金額」をきちんと把握しきれないもの。貯金は定期的に行っていくのが望ましいことです。「いつまでに、いくら貯める」といった目標をしっかり作りたいですね。

6.お給料からどれだけ税金が引かれているか、言えますか?

 税金には、所得(給与)に対する「所得税」と「住民税」があります。

 所得税は、個人の所得(収入から経費などを引いたもの)に対してかかる税金です。所得が多くなるほど、税率が高くなります。住民税は、住んでいる都道府県、市区町村に納める税金です。それぞれ、会社が給与から天引きして(控除といいます)、国や市区町村に納めています。

 また、税金のほかに、社会保険料も引かれています。正規雇用(正社員)の場合、健康保険、厚生年金、雇用保険です。給与明細書で確認しておきましょう。

7.自分のクレジットカードに保険がついているか、知っていますか?

 クレジットカードによって異なりますが、国内/海外旅行保険、紛失/盗難保険、ショッピング保険などがついている場合が多いです。

 自分のクレジットカードにどんな保険がついているか、一度チェックしておきましょう。クレジットカードの保険と同じ内容の保険に加入していませんか? それは、無駄な出費です。

*  *  *

 お金との付き合い方はシンプルなものです。「自分の手取り額をしっかり把握すること」、そして「その手取り額の範囲内で生活すること」です。まずは「しっかり自分のお金を知る」ことを徹底しましょう。お金に好かれるためには、お金のことを知ることが大切です。

◆今後の予定(変更になる場合があります)
第2回:給与明細の見方と税金
第3回:海外旅行のマネー術
第4回:カード活用術
第5回:ライフプランとお金~転職したら?
第6回:ライフプランとお金~フリーや派遣の場合
第7回:資産形成はどう考えればいい?
第8回:病気になったら? 事故に遭ったら? 保険は必要?
第9回:家は買った方がいい? いつ考える?
第10回:都会と地方、どう違う?

 次回(4月13日予定)は、収入をしっかり把握するために「給与明細の見方と税金」をご紹介します。

イラスト/いいあい