転職してよかった理由は「年収」「人間関係」など複数

 「転職をしてよかったと思う理由」を具体的に聞いてみました。ほとんどの人が年収アップに加えて、よかったことをいくつも挙げるという特徴がありました。

年収アップ。人間関係改善」(35歳、総務・人事、卸売・小売業・商業)
年収アップやりたい仕事をできている。プライベートも充実した」(34歳、営業・販売、食品・医薬・化粧品)
年収が100万円以上増えた休みが年間20日以上増えた。同じ職種での転職でしたが、前職で経験したことを存分に発揮しつつも、新たな分野にも挑戦できている」(33歳、法務、エンタテインメント)
「前職が長時間労働で身体がもたなかった。時間的にも体力的にも余裕ができ、かつ年収もかなり上がった」(26歳、広報・宣伝、人材サービス)
キャリアアップと年収アップができた」(34歳、経理・財務・会計、金融・証券・保険)
年収が格段に増えた。今の夫と出会えた。この仕事をしなければ、出会えなかったような方々と沢山出会えた」(35歳、法務、公務員)

 また、ストレスから解放されたり、自分の生活スタイルに合った職場に出会えたという声も。

「自分の時間が増えた。心身ともにストレスがたまっていたが、解消された」(28歳、総務・人事、放送・広告・出版・マスコミ)
「非常勤の職で不安定で将来が不安だったが、正社員になり安定した生活、精神状態が得られた」(30歳、総務・人事、医療)
結婚・出産しても続けられると思える職場だから」(35歳、経理・財務・会計、サービス)
「残業代が一切出なかったが、新しい職場はきちんと残業代をつけてくれる。また、残業代がきちんとつくので、社風的にも無駄な残業代がかからないようにするため、早く退社することを推奨してくれる」(29歳、一般事務・営業事務・医療事務、通信サービス・情報処理・SI・ソフトウエア)

 そのほか、転職自体が自分の成長につながっていると実感している人もいました。

「それぞれの企業に属すことによって様々な社風、考え方を身を持って知ることができた。考え方が柔軟になった」(39歳、総務・人事、レジャー)
経験値が増えた。人脈が広がった」(30歳、接客・サービス、飲食店・宿泊)

 「働く女性の転職白書」では、次回以降もアラサー世代の女性の転職にまつわる本音を紹介していきます。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA

働く女性の転職白書

第1回 転職白書 女性の7割が転職希望「時間と勇気なく我慢」
第2回 転職白書 一番人気は事務系 憧れ業種は意外なあの業界
第3回 転職白書 女性の転職の決め手 福利厚生より「未経験可」
第4回 転職白書  経験者8割が満足 年収や働き方、人間関係改善(今回はここ)
第5回以降は順次公開予定


【調査概要】
2016年11月7日~12月4日、日経ウーマンオンラインと日経WOMANキャリアのサイト上で調査を実施。日経ウーマンオンラインを通じて回答した回答者389人、日経WOMANキャリアを通じて回答した回答者315人、計704人の回答を得た。属性は、独身59.4%、既婚(子どもあり)19.3%、既婚(子どもなし)15.3%。年齢は25~39歳が62.1%。居住地は、東京都28.1%、神奈川県12.9%、大阪府7.8%。会社員(一般職)61.8%。