「転職先が内定し、退職届を出そうとしたら、前の会社から引き止められ、なかなか辞められなくて苦労した」という話は意外と多い。会社から求められているというのは嬉しいことだが、退職交渉で揉め、嫌な気持ちで新しいスタートを切ることは避けたい。転職エージェントで多くの転職者の支援を行ってきたお二人から、円満退職をするためのポイントを聞いてきた。

退職交渉を阻むカウンターオファー

 「退職交渉に関するご相談は、非常に多いです。入社日ギリギリまで交渉が続くこともあります」そう話すのはマイナビ紹介事業本部の野澤綾子さん。

 優秀な人であればあるほど引き止めにあい、退職交渉が難航する場合が多いという。

 中には、上司が面談の時間を取ってくれなかったり、「もう一度よく考え直して」と、退職届を受け取ってもらえないなど、退職手続きを阻止するような形で引き止めにあうケースも。

 とはいえ、優秀な人材に退職されてしまうのは、会社にとっても上司にとっても大きな損失。後任を探して、一から育成するコスト、手間を考えたら、なんとしても引き止めたいと考えるのは当然だ。

上司から「考え直して」と言われてしまった… (C) PIXTA

 「転職者にとって最も心が揺らぐのが、前職からの『カウンターオファー』です。心変わりを期待して、昇給や昇進の提案をされたり、『前からやってみたいと言っていた部署に異動させてあげるよ』などと異動の提案をされてしまうと、どうしても転職の意思がぐらつきます」そう話すのは、エン エージェントのコンサルタント磯村舞さんだ。