新卒の就職活動で叶わなかった夢の仕事。いつかは就きたい憧れの仕事。ズバリ、夢の転職はできるのか。

人気の化粧品広報 未経験からの転職は厳しい

 アラサー女子の「憧れ転職先」について聞いてみた。「アラサー女性が憧れる仕事といえば、大手化粧品会社のマーケティングやPRでしょうか。恐らく女性誌などに載ることもあり、キラキラした華やかな仕事、というイメージがあるのだと思います『私は化粧品大好きだからできるはず』と考えて志望する人も多いのですが、残念ながら、未経験から転職するには厳しいと言わざるを得ません」(インテリジェンス川嶋由美子氏)。

 それでも目指したい、という人は「中小の化粧品会社等で経験を積み、実力をつけるなどして、何社かステップアップ転職を繰り返していくしかありません。絶対に無理、ということはありませんが、時間がかかります」とのことだ。

「長く働き続けたいから」慎重で計画的な女性の転職

 実際のところは、「憧れ転職」を夢見るよりも、現実路線で慎重に転職を考えるアラサー女性の方が圧倒的に多いようだ。

 「将来のライフステージの変化を見据えて前々から備えたいという心理がはたらくのか、女性の方が男性よりも慎重で計画的に転職を考えている印象があります」(インテリジェンス川嶋由美子氏)。

 「男性中心の企業で、社内に女性で長く働き続けているロールモデルが少ないため、女性が働きやすい職場に移りたいといった希望もよく聞きます」(Shift社長 水澤直人氏)。

(C)PIXTA
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 やはり、結婚、出産、子育てというライフステージの変化を控えた世代ならではの慎重な選択が多いのかと思いきや、「ライフステージが変わる前に、バリバリ働いて実績を残しておきたいと、よりハイキャリアを目指す人もいます」というのは、キャリア女性の転職サービス「リブズキャリア」を運営するLiBの佐地良太氏。

 「長く働き続けるために、働きやすさを求めて転職する」、「長く働き続けるために、思い切り働ける今のうちにできる限りキャリアアップしておくために転職する」。アラサー女子の転職にはどちらもあるようだが、いずれにしても、将来も長く働き続けることを前提に転職活動を考えている人が多いようだ。