誰にでもキャリアビジョンは必要

 「キャリアビジョン」といった言葉を聞くと、「別に起業しようと思っているわけでもないし、スペシャリストになろうと思っているわけでもないんです…」などと、おっしゃる方がいますが、それほど大げさに考える必要はありません。

 今の自分の延長線上にキャリアをどのように築いていきたいのかを考えていけばいいのです。

 「今の職種の仕事は変わらずに続けていきたいけれど、会社の規模などにはあまりこだわりはないので、40代、50代になったら、フリーランスとして働いてもいいかも…」など、まずは自分自身が働く上で大事にしたい価値観を図にしたこの三角形の枠の中で、どのようなキャリアを築いていけそうかを考えてみていただくと、イメージがわきやすくなるようです。

 「将来は独立して経営に携わりたい」「今の仕事の専門性を極めたい」など、キャリアの方向性が決まってくると、転職をするならどんな会社がいいのか、今の会社のままで別の部署に異動したり、管理職を目指したりした方がいいのか、など選択肢を具体的に検討することができます。

 転職に向けて動き始める前に、まずは一旦、自分自身のキャリア観、働く上での価値観を見つめ直し、自分なりのキャリアビジョンを描いてみることをおすすめします。

契約社員から正社員管理職への登用も!?

 「スキルや知識が高まって、収入が上がっていくキャリアアップ転職なんて正社員だけの話。契約社員の私にはそんなチャンスはなさそう…」などと思っている契約社員や派遣社員の方々もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。今こそ正社員に転職するチャンス! ぜひキャリアアップ転職を目指していただきたいです。

 実際に契約社員、派遣社員の方々がキャリアアップできる機会は増えています。実は今、多くの企業で人材不足、特に会社が求めるような管理職人材が不足してきていることもあり、契約社員からいきなり正社員の管理職に登用するというケースが増えてきています。

(C)PIXTA
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