20代、30代で異なるアピールポイント
20代と30代では、職務経歴書でアピールするポイントも少し変わってきます。やはり年齢、経験年数に応じた発達ができているかどうかが見られるからです。20代でも就職後、数年経っているのであれば、自立的に働く姿勢が求められます。自分発信で仕事の提案や改善を行った経験をアピールしていきましょう。
30代、特に35歳を超えた年齢になると、経営視点、マネジメントを意識した行動が求められます。後輩を育成したり、部下を持った経験、チームをまとめた経験が評価されます。とはいえ、管理職経験が必須というわけでもありません。
男性の場合は管理職経験が無いとステップアップ転職が厳しくなってきますが、女性の場合は、男性と比較すると管理職のチャンスが少なかった世の中の環境もあり、新しい組織にも柔軟に対応できるコミュニケーション能力の高さが評価され、採用されるケースもあるようです。また、一つの分野に特化してやってきた人は、過去の仕事経験を語ることで、専門性の高さをきちんとアピールすることも大切です。
最近はWebエントリーも多く、必ずしも一つひとつの応募先に合わせた職務経歴書を作成する必要はなくなってきていますが、面接でアピールするポイントを絞り込むためにも、一度、職務経歴書を書いてみることをお勧めします。
文/井上佐保子 写真/PIXTA
キャリエーラ代表。キャリアアドバイザー。
カメラメーカー、人材エージェントのコンサルタントを経て、2002年に独立、現在は、女性を対象とした、延べ13000人以上の対面キャリアカウンセリング実施、また、ダイバーシティやキャリアをテーマに企業研修、講演を行う。主な著書に「あなたには、ずっといてほしいと会社で言われるために、いますぐはじめる45のこと」(ディスカバー・トゥエンティワン)など多数。