転職を考えるときに、「今の仕事はやりたいことじゃない」とか、「私、やりたいことが見つからない」と悩むアラサー女性は少なくありません。しかし、「やりたいこと」にとらわれ過ぎてしまうのは、もしかしたらあなたが「ゆとり世代」だからかも? アラサー世代とも重なるゆとり世代(※1)のキャリア観について考察した「ゆとり世代はなぜ転職を繰り返すのか? ―キャリア思考と自己責任の罠」の著者であり、自身も29歳のゆとり世代である福島創太さんと一緒に「アラサー世代の転職」について考えます。

(※1)ゆとり世代の明確の定義はないが、このコラムでは福島氏の著書に倣い、1987年生まれ~2004年生まれの世代(2017年時点で13歳~30歳)をイメージしている。

ゆとり世代はすぐ辞める?

 上の世代の人から、「ゆとり世代はすぐ転職する」などと言われることがありますが、本当にそうなのでしょうか。データ(※2)を見てみると、1997年に「初めて勤務した会社で現在勤務していない」30歳未満の労働者は28.2%であったのに対し、2013年は約半数の47.3%が「勤務していない」と答えており、ゆとり世代にとって転職が珍しいことではなくなっていることは確かなようです。

(※2)厚生労働省による「平成9年若年者就業実態調査」「平成25年度若年者雇用実態調査」

 これについて福島さんは「人それぞれではありますが、やはり世代間の違いによるところが大きいように思います。昔は、上司にかなりキツイことを言われても『辞める』という選択肢は浮かばなかった、という人が多かったと思うのですが、今は、上司に同程度にキツイことを言われたら、『辞める』選択肢がすぐ浮かぶ、という人が多くなっている、というほどに違いがあります。常識が違い過ぎるので、上の世代の人たちからは『理解できない』と思われてしまうのだと思います」と話します。

「そろそろ転職しようかな」 (C) PIXTA

 こうした世代間のギャップが職場の人間関係をぎくしゃくさせ、退職のきっかけになるケースも珍しくありません。ですが、福島さんはコミュニケーションを諦めないことが大切だと話します。「分かってもらえない、とコミュニケーションをやめると理解は進みません。何を大事に思って働いているのか、自分たちが描く『働く未来』はどんな姿かといった、キャリアに対する考え方の違いだけを伝えるのではなく、その理由や時代的な背景とともにきちんと説明していくべきだと思います。同時に、上の世代の上司たちが生きてきた時代のことや価値観のベースとなっている部分を知り、お互いに歩み寄ることができれば、その隙間はきっと埋められるように思います」