「自分の好きなことを仕事にできたら楽しそう」――そう考えて化粧品業界への転職を希望する女性は多く、化粧品会社は転職市場でも大人気。異業種からの転職は難しいといわれるなか、沙希さん(仮名)は、出版社の営業職から化粧品会社のマーケティング職へと転職。そして、なんと年収も100万円アップした上に「転職後1カ月で彼氏ができました」といいます。一体、沙希さんはどうやって未経験から希望の仕事に就くことができたのでしょうか? まさにハッピー転職をかなえた沙希さんの転職ストーリーをお送りします(後編)。

 沙希さんが本格的に「転職活動をしよう」と思い立つまでのキャリアについては、前編をお読みください → 【前編】「5年彼なしボロボロ31歳 化粧品マーケに転職し生き返る」

 「広告営業の仕事は嫌いではなかったし、向いているな、とも思いましたが、そもそも会社の業績は下がる一方。同期は辞めてしまったし、私の下に後輩は一人もいないという状況で…。業界的にも先行きは不安だし、一緒に頑張る仲間もいないとなると、なんだかこのままこの会社にいるのもつらいな…と思ってしまって」

 その頃、いろいろと相談に乗ってもらっていた別の部署の先輩が転職したことも、転職を決意するきっかけの一つとなった。

 「会社や仕事に対して、いつも不満ばかりを漏らしていた先輩が転職し、久しぶりに会ったら、ものすごくいい表情をしていたんです。こんな風に晴れ晴れとした顔になれるのなら、私も転職したい! と背中を押されました」

一緒に会社の不満を言っていた先輩が転職。沙希さんも背中を押され… (C)PIXTA
一緒に会社の不満を言っていた先輩が転職。沙希さんも背中を押され… (C)PIXTA

 転職を決意した沙希さんが、相談に訪れたのは、大手の転職エージェント2社。仕事上、企業のIRやPRの担当者との付き合いも多かった沙希さんは、「IRやPRなど広報の仕事に就きたい。できれば自社でものづくりをしているメーカーの広報がいい」などと漠然と考えていた。

 しかし、転職エージェントのキャリアカウンセラーからは、「広報の仕事は非常に人気があり、未経験から採用されることは、まず、ない。編集の経験を生かし、出版社の編集やネットコンテンツの企画、または金融関係の営業職はどうか」と勧められたという。