就職活動中からやりたいことが明確になっていたという人は、実はそう多くないのではないでしょうか。自分はどんな仕事に向いているのか、どんな働き方をしたいのかは、働く中で見えてくるということもあります。入社してすぐに「私がやりたかった仕事はこれじゃない。この会社は私に合っていないのかもしれない」などと気づいてしまうこともあります。
とはいえ、実際は「新卒入社して1年も経たずに転職するなんて、長続きしない人だと思われそう」と、転職を躊躇する人も多いのでは。今回は新卒入社1年目に転職活動をした第二新卒転職ストーリーをお届けします(前編)。

新卒の入社のときはこだわりがなかったのだけど…

 IT業界の会社に勤務する翔子さん(25歳・仮名)は、法務部で審査業務に携わっている。「営業からの依頼で契約書のチェックを行ったり、取引先企業の決算書を読み解いて経営状況を分析し、取引方針を示す与信審査などを行っています。毎月のように多数の決算書を取り寄せて審査を行っていますので、忙しいですが、とてもやりがいがあります」

いつかはこんな仕事に…という思いにこだわり切れなかった新卒時代 (C)PIXTA

 そう話す翔子さんは、大学の法学部出身。大学時代から法律の知識を生かせる仕事を希望していたそうですが、新卒で入社した会社では営業の仕事をしていました。

「新卒の就職活動のときに、法務部門に限定した採用をしている会社はありませんでした。入社後、法務部に希望は出していましたが、営業職となりました」

 新卒で入社した会社は人材サービスの会社。大学の先輩が働いていて、雰囲気がよさそうだし、女性が長く働けそうだと感じ、応募を決めたそうです。「今思うと『いつか法務ができたら』とは思っていましたが、業種にも職種にもそれほどこだわりはなかったのかもしれません」

 新人はほぼ全員が営業職に配属となるため、営業職に就くことに対してもそれほど抵抗はなかったといいます。

 しかし、入社後、翔子さんはある違和感を感じ始めるのです。