自分の好きなものを投稿し、自分の世界を楽しむ

 最後に、Instagramとの上手な付き合い方について、私なりの考察をお伝えしたいと思います。

 私のInstagramを見ていただくと、どんなアカウントだと分かりますか? 旅が好きで、海が好きなことが伝わるでしょうか? たまに「もっと日常生活を投稿したら?」と周囲から言われることもありますが、あくまでも自己満足の世界を楽しんでいればいいんです。

私のアカウント画面です
私のアカウント画面です

 これは個人的な意見ですが、私はリアルタイムにこだわる必要はないと思っています。自分自身のアカウントを見たときに、自分の好きなものであふれているほうが、幸せな気持ちになりませんか?

 わざわざ「フォトジェニックな場所や食べ物」を求めて、行動している人気のインスタグラマーさんもいらっしゃいます。でも、私たちは忙しい日々の中で、毎日フォトジェニックでかわいいランチを食べられるわけでもなく、毎日旅行へ行けるわけでもありません。人気のインスタグラマーさんのような実践は難しいですし、慌ただしいですよね。

リアルタイムにこだわらず、思い出に浸りながら落ち着いて投稿してみて
リアルタイムにこだわらず、思い出に浸りながら落ち着いて投稿してみて

 大切にしたいのは、ちょっとした日常生活の中で何か見つけること。そして、昔撮った写真でもいいので、自分が心躍るものを、楽しみながら落ち着いて投稿すること。写真撮影の楽しさ、投稿の楽しさ、そして本当の心の豊かさにつながるのではないかと思っています。

SNSの主役は、自分。上手に付き合って!

 これまでの連載で、フレームへの収め方や構図、ずらし方など、効果的な撮り方に始まり、テーマや統一感のお話、便利なアプリや小物など、Instagramにまつわるさまざまなことを学んできましたが、共通して大切なことは「楽しんで投稿する」ことです。

 昨今のInstagramブームの中で、知らない人とも簡単に、ダイレクトにコミュニケーションが取れる時代になりました。その中で、もらってうれしいコメントもあれば、もしかしたら、心ないコメントを受け取る場合もあるかもしれません。

 そんなときに忘れないでいたいのが、あくまでもInstagramはInstagramだということです。それに振り回される必要はありません。

 楽しみながら、いつまでも思い出に残るすてきな写真が撮れたならば最高です。そして自分自身の投稿に対して、誰かが反応してきてくれるのはとてもうれしいことです。

 でも、それはあくまでも日常生活の中で、小さな幸せを感じ、その瞬間を切り取って記録に残せたからこそ成り立つもの。日々の生活を大切にし、楽しむことで、自然と良い写真は撮れるものなのです。

 自分が楽しめる範囲でOK。無理をする必要は全くありません。主役は、自分。そのことを忘れずに、Instagram、およびSNSと上手に付き合っていただければと思います。

 最後に。全10話、お付き合いいただき、ありがとうございました。この連載が、皆様のインスタ・ライフに少しでもお役に立つことを、祈っております。

文/三浦マキ イメージ写真/PIXTA