副業やちょっとしたお小遣い稼ぎに

得意分野を生かす

 得意なことをいかして働きたいなら、クラウドソーシングがあります。インターネット上で仕事の応募から受注、納品、入金まで行うもので、ジャンルも難易度も幅広い案件がそろっています。

 国内では、「ランサーズ」や「クラウドワークス」が、比較的豊富な案件を取り扱っています。本業やこれまでのキャリアで身につけたスキルをいかすこともできますし、キャリアの幅を広げる、自分の新たな適性を見つけるチャンスにすることもできるかもしれませんね。

便利な買取サービスも

 「本業の時間外にわざわざ仕事をするほどのゆとりはないけれど、少し生活費にプラスしたい」。そんな人はフリマアプリやネットオークション、不用品買い取りなどがあります。着なくなった洋服、使わなくなったバッグや靴を処分したいときにも使えます。

 中でも最も手軽に不用品を売れるのは買い取りサービス。たとえば「mercari NOW」は、フリマアプリ「mercari」から利用できます。「mercari」での大規模な取引データをもとに、相対でのフリマ取引相場に近い査定額で買い取ってもらえるのが特徴です。売った代金はフリマアプリ「mercari」でのお買い物に充てるか、銀行振込で入金してもらうかを選べます。

 また、ファッションアイテムだけでなくスマホ端末などの買い取りにも対応している「CASH」というアプリもあります。

これからは副業OKの会社も増えるかも?

 このように、お勤めの方がお給料以外に収入を得る方法は意外にもたくさんあります。

 とはいえ、現状ではあまり堂々と副業をするのははばかられる、という人もいるでしょう。就業規則で副業について明記されていない、周りに副業をしている人がいなければ、どこまでならOKなのか分からないこともあるはずです。

 しかし実は今、副業は国も力を上げて推奨しているのです。冒頭にご紹介した「働き方改革実行計画」でも、働く人や企業に対して副業を促進するガイドラインが策定されました



 このガイドラインでは、働く人にとって、副業は単に収入を増やす手段だけにとどまらず、本業を生かしてより広いキャリアを形成する、将来の転職や起業の準備にもなること、企業側にとっても、従業員が社内では得られない知識・スキル、人脈を取得し、事業機会につながる可能性を期待できることをうたっています。また、従業員が副業することを想定した就業規則のモデルも明示されているのです。ですから、これからはお勤めの方が副業をするのは珍しくない時代になっていくとも考えられます。

 大変だった就職活動からまだ日が浅く、今は本業で精いっぱいかもしれません。でも、本業に少しゆとりが出てきたら、副業をちょっぴり意識してみるのもいいかも? 収入だけでなく、これからの長いキャリアにもプラスになるかもしれませんね。

文/加藤梨里 イラスト/とげとげ。