iDeCoと企業型の違いに注意!

 このように、将来の老後資金を効率的に準備するのに向いている確定拠出年金ですが、注意点もあります。特に既にお勤め先で企業型に加入している人は、iDeCoとの違いも押さえておきましょう。

 例えば、口座にかかる手数料。企業型ではほとんどはお勤め先が負担しますが、iDeCoでは自己負担です。口座の開設時には2777円、運用期間中には毎月約65円~約600円の維持費用がかかります。年金を受け取るときには、1回につき約400円の手数料もかかります

※2018年5月現在。積立の有無、金融機関などによって異なります。


 また、掛け金で投資信託を運用する際には、信託報酬などのコストもかかります。これは企業型・個人型を問わず、投資信託の値段(基準価額)に含まれて計算されるものですが、どの投資信託を選ぶかによって異なります。iDeCoの場合、口座を開設する金融機関によって投資信託のラインアップが異なります。金融機関を選ぶときには、選べる投資信託の信託報酬が高めか、低めかもチェックするとよいでしょう。

参照先:iDeCo 公式サイト


 長寿化によって私たちの人生や老後は長くなる傾向にあります。早いうちから準備を始めると、ムリなく将来の資産を準備できます。iDeCoなら、毎年の税金で優遇を受けられ、運用の勉強にもなるかもしれませんよ。

文/加藤梨里 イラスト/とげとげ。