1999年に漫才コンビ「キングコング」を結成し、お笑いタレントとして活動してきた西野亮廣さん。斬新な手法で絵本を制作し、国内外で個展を開催。学校運営や町づくりなど、ジャンルを超えたチャレンジを革新的なアプローチで次々に、しかも同時進行で進めている。

 2016年に発売された絵本「えんとつ町のプペル」(幻冬舎) は絵本では異例となる発行部数27万部を突破し、「ネットで全ページ無料公開」など新し過ぎる手法に賛否が巻き起こった。最新著「魔法のコンパス 道なき道の歩き方」(主婦と生活社)にもつづられた彼の仕事観、人生観、恋愛観までを、とことん語ってもらった。今回は、「肩書き」について。

「肩書き」という考え方、古くない?

 「肩書き」についてもちょっと言いたいことがあります。「肩書き」という考え方、古くないっすか?!

 そもそも、「一つの職業をずっと保持する」という働き方が崩壊しつつあるというのに。今世の中にある職業だって、いつまであるか分からない。ニュースを少しでも見ていたら、今の職業の8割は消滅するとか、AIが産業界にどんどん進出しているとか、耳に入ってきますよね。

もう「一人一職業」で人生を全うできる時代じゃないでしょ  写真/洞澤佐智子

 寿命も延びているし、「一人一職業」で人生を全うできる時代は終わっていると僕は思います。夢中になって取り組んでいることも、いつかは消えるものと思うほうがずっと現実的。

 だから僕は、職業の名前とか、その領域の中でのエラさを表す「○○長」とかには全くこだわりがないんです。以前、芸人の先輩から僕の仕事観について批判されたことがあって、そのときに抱いた違和感については「魔法のコンパス 道なき道の歩き方」(主婦と生活社)の冒頭に書きました。