10年前につき通せたウソはもう通用しない

 なぜ今の時代にテレビタレントの広告依存型収入モデルが崩壊しているかというと、やはりネットの浸透です。タレントが食べて「おいしい」といった食べ物が本当においしいのかどうかは、ちょっと検索すればすぐに分かる。タレントのウソはすぐバレて、Twitterのタイムライン上にあっという間に「あいつはウソつきだ」と拡散される。

 つまり、10年前につき通せたウソが通用しなくなっているんです。そこでバレないウソを考えるのはあまりにも不毛だし、その結果、ファンが離れていくというのはあまりにも不合理過ぎる。

 であれば、この収入モデル自体から抜け出そうと思って、お客さんからダイレクトに課金して頂いて生きていくスタイルに変えていったんです。極端に言えば、テレビに出なくても大丈夫なスタイルへと。

 僕、時々ちょっと不倫とかしているんですけど、もう平気ですね(笑)。もちろん、そのとき迷惑掛けた人からは怒られますが、謝罪会見を求められるような社会的制裁は受けません。誰からも好かれようと窮屈に生きるより、好きなこと言って楽しみたい。だから僕はそのための土台作りをしてきました。

 僕が誰もやったことのないことをやって世間を驚かせるのが好きなので、「そのやり方はけしからん」と怒られることもしょっちゅうです。でも、結局、数字として計上されるのって「僕を支持してくれた人の数」。

 本の売り上げ部数にしてもライブのチケット売り上げにしても、「何人から嫌われているか」ではなく「何人から好かれているか」が見えてくるから、すごくパワーをもらえるんです。