後輩女性の支えでピンチを脱却

 つらい時期を乗り越えるきっかけは、新しく異動してきた上司からの10年後の自分はどうありたいか、との問いかけ。「10年後ぐらいに課長になっていればいいかな」と、何気なく答えた自分の言葉が胸に残り、キャリアイメージが開けたといいます。「焦らなくていい。10年あればいつか私にもチャンスが来るはず!」とポジティブに考えることができたのです。そして、それから8年後、課長職に就きました。

「焦らなくていい、10年あればいつか私にもチャンスが来るはず!」とポジティブに考えた田中さん

 後輩の女性行員たちの声も救いでした。彼女たちを家に招いて手料理を振る舞うと、「リップサービスもあったと思いますが『子どもを持って仕事も頑張っている田中さんのようになりたい』と言われて素直にうれしかった。彼女たちは仕事面でも精神面でも助けてくれました」(田中さん)。

 現在、田中さんがリーダーとして意識しているのは、褒めるときも叱るときも平等に対応すること。多様なキャリアの部下がいる中で細かい気配りをし、人前で言わずに日誌にそっとコメントしたり、自分の下のポジションの人から注意してもらったりすることもあります。「部下がみんな成長できるように、一人ひとりと向き合うようにしています。営業に関しては実践して見せていますが、まだ道半ばです」。

 今は「10年後に個人営業部長になれたらいい」と思っているそう。現場で私が取り組んできた個人営業の経験と知識を生かしながら、もっともっとこれから多くの女性が仕事とプライベートの両立ができるように道を示していきたいと話します。ちなみに、9歳の娘さんは、ママのようにみずほ銀行で働きたい、とうれしい言葉をくれました。


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 営業現場やマネジメント部門など、自らの希望や特性を生かした場所で、リーダーとして活躍する女性が増えています。当日のトークセッションでは、多くの女性たちが抱える問題の解決のきっかけとなる話題も出ることでしょう。ご期待ください。

 明日は、もう一人の登壇者、みずほ銀行 恵比寿支店 副支店長の渡辺真弓さんのインタビューをお届けします。

文/芦部洋子 写真/木村輝

WOMAN EXPO TOKYO 2017注目イベント

2017年5月21日(日)11:05~11:45

<<ランチ付き>>
同世代の女性リーダーに聞く
チャンスを生かして、自分らしいキャリアを築くには

田中智美さん(左)
(みずほ銀行 日本橋支店 個人営業課 課長)

渡辺真弓さん(右)
(みずほ銀行 恵比寿支店 副支店長)

聞き手 麓 幸子
(日経BP社執行役員/日経ウーマン元編集長)

意欲的な女性にとって、今は最大のチャンス!
これまでにないほどの追い風が吹いています。今後管理職など女性リーダーになる方はどんどん増えるでしょう。

とはいえ、不安もあります。
リーダーになるにはどうしたらいいのだろう。なったあとに心がけることはなんだろう?よきリーダーの条件とは何だろう?――

さまざまな疑問や不安について、同世代の女性リーダーたちにお聞きします。