6/9(木)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で「ヒューマンキャピタル2016内 日経DUAL特別セミナー」が3つ開催されました。テーマはそれぞれ「女性活躍推進」「長時間労働削減」「イクボス」。企業の人事部門に所属する方を中心に、累計300人を超える方々にご参加いただきました。今回は、日経DUALの羽生祥子編集長と日経DUAL編集部の小田舞子記者がモデレーターを務めたセミナー「10年がかりの長時間労働削減プロジェクト~大和ハウス工業の本気~」のダイジェストリポートをお送りします。

大和ハウス工業 東京本社 人事部長 佐伯佳夫さん
人事部 人事・厚生グループ グループ長 松本由香子さん

 国内住宅業界トップの大和ハウス工業は、実は10年以上、会社を挙げて長時間労働削減プロジェクトに取り組んできた。一連の取り組みの中で最初に行ったのは2000年からの「22時ロックアウト」。文字通り22時に事業所を閉鎖する仕組みで、これは後に21時に早められた。

 2007年にはさらに思い切った施策を取る。それは外勤者(営業・工事担当者)の「みなし労働時間制」の廃止だ。2014年の厚生労働省調査によると、みなし労働時間制を採用している企業の割合は13.3%だが、セミナー会場で「職場でみなし労働時間制を採用している人」と聞いたところ、3分の1程度の手が挙がった。

* みなし労働時間制とは、労働時間を正確に把握するのが難しい社員について、実際の労働時間にかかわらず、決めた時間を労働時間とみなす制度

 「みなし労働時間制の廃止には様々な考え方があると思います。私達の最大の目的は社員の労働時間の正確な把握でした。そのために廃止という道を選んだのです」(大和ハウス工業 東京本社 人事部長 佐伯佳夫さん)

 その際、社員から質問が挙がったのは労働時間の定義の仕方。それに回答するため、人事部は分厚い労働法関係の専門書を手分けして読み、何が労働で、何が労働に当たらないかという定義を集めた独自の『タイムマネジメント・ガイドブック』を作成。就業時間前、就業時間中、研修中、休日などでジャンル分けした、この具体的なQ&A集を社内イントラネットで全社員に公開した。その中身を少しだけ紹介する。