人事担当者はすべての社員のタレントマネージャー

――女性のなかには、自分は男性並みにはできないかもしれないなど、自分を信じきれずに役職につくことにためらいを持つ人も多くいます。

 確かに、人事が十分なスキルがあると判断した人に「こんな仕事をやらないか」と打診すると、女性は「私はまだその仕事の準備ができていないわ」とか、「私はパーフェクトじゃないし」とか、自分を批判的に見て、しり込みしまう傾向がありますね。「大丈夫だよ」と誰かが背中を押してくれるのを待ってしまう。

 コンチネンタル社では、ベストフィット(適所適材)と言っているのですが、ある仕事に関して、それをやりとげるのに十分な資格を持っている人が自由に応募できるような仕組みをもっているのに加えて、各個人の能力に社内で最もふさわしいポジションはどこかを考えて人材登用を決めるプロセスがあります。人を真ん中にすえて人事を考えるやり方です。

 このやり方をすると、社員の仕事満足度が非常に高いのです。仕事満足度が高いということは高い生産性をあげることができる、そしてクオリティの高い製品をつくることができる、離職率も低減する、そして一生懸命事に取り組む人が増えてくる。そして、ベストフィットを実現するためには、人事がしっかりと推進していくことが重要になってきます。

 人事担当者は、従業員のすべてのタレントマネージャーだと思います。適所適材を実現するために戦っていかなければならないし、組織のためにこの女性がこのポジションが最適だと思ったら、しり込みする本人に適切なアドバイスをすることも含めて、それを実現する任務を負っています。

コンチネンタル社の取締役メンバー。女性はラインハルトさんひとり