やりたいこと&決まっている予定から書く

 例えば、あなたが「旅行したいなぁ」と思ったとします。「いつ」「何に」「いくら」のうち、「何に」当てはまるのが旅行です。旅行と一口に言っても、国内旅行と海外旅行では金額が変わることを知っていますから、目的が旅行に決まると、自然と次は「どこに?」ということを考えます。

 例えば、「ベトナムに行きたい」と思ったとしましょう。すると、ベトナム旅行の金額は、サイトで調べたら分かりますよね。オフシーズンかハイシーズンかによっても値段は違ってきますから、そうなると「いついくか?」と1年の中での旅行できるタイミングを考えますし、もう少し長期目線で、「何年後にいくか?」ということも考えることができます。仮に、「来年の夏休みに旅行代やお土産代を含めて10万円で行こう」と決めたら、これをライフイベント表に書き込むのです。

 こんなふうに、漠然と思っていることを具体化できるのが、「いつ」「何に」「いくら」なのです。

予定が立てづらいシングルの人は「もしも」でシミュレーション

 実は、このライフイベント表を書くときにスムーズに書ける方と、手が止まる方がいらっしゃいます。それが、家族構成の違いです。子どもがいる方は、子どもの進学という予定がありますから、割と簡単にライフイベント表が埋まっていきます。

 なかなか埋まらないのは、シングルの方と夫婦二人の方です。

 シングルの場合は、結婚するかしないか分からないし、さらには子どもの有無や人数も分からない、家を買うか買わないかも今、決めるのは難しいでしょう。不思議と「ちゃんと書かなきゃ」という意識が働くので、「分からないから書けない」となりがちなのです。

 でも、ここで大事なことは、まず書いてみること。シミュレーションだからこそ、いろんなパターンが作れるので、「もしもできるとしたら?」という気持ちで考えます。

もしも資格を取得するなら、もしも結婚するなら、もしも引っ越しするなら…もしもで書いていく (C) PIXTA
もしも資格を取得するなら、もしも結婚するなら、もしも引っ越しするなら…もしもで書いていく (C) PIXTA

 将来が分からないからこそ、「もしもできるとしたら?」と自分に聞きながら、「もしも結婚するとしたら何歳ぐらい?」、「もしも結婚したとしたら、子どもはどうする?」「もしも結婚して、子どもが生まれたとしたら、家はどうする?」というように、「もしも?」ということで考えて書いてみてくださいね。もちろん、結婚や出産、子育てだけでなく、旅行や転職、資格取得などキャリアの転機についても書いていきましょう。

 すると、そこで書いた内容や時期が、無意識に自分の中にインプットされるので、そのやりたいことが実現に近づく可能性がより高まるのです。