仕事をしていると、すぐに病院に行くことができなかったり、少々の痛みなら市販薬で乗り切ったりしている人も多いでしょう。

 その市販薬の購入明細が、来年の確定申告ではお金に替わるかもしれません。市販薬を買うことが多い人にとってうれしい税制が、今年からスタートしたのです。

セルフメディケーション税制って? (C) PIXTA

セルフメディケーション税制って何?

 セルフメディケーション税制を簡単にいうと、「健康診断や予防接種を受けている人の市販薬代が、1年間で1万2000円を超えたら、薬専用の医療費控除が使える」という制度です。

 従来からある医療費控除は、1年間に原則10万円を超えるような医療費の実質負担があった人には助かる制度です。その半面、日ごろから健康診断を受診して健康管理に気を付けて、できるだけ病院に行かずに市販薬を使って病気やけがを治している人にとっては、国に医療費の負担をかけていないにも関わらず、税金上の恩恵がありませんでした。

 そこで誕生したのが、薬代だけで使えるセルフメディケ―ション税制です。

1年間に1万2000円以上の薬代負担で使える制度

 セルフメディケ―ション税制は、次の三つの条件をすべて満たした人が使うことができます。

(2)健康診断や予防接種などを受けた
(3)1月1日~12月31日に購入したスイッチOTC医薬品の合計額が1万2000円を超えた
(4)翌年に確定申告をする

 上記の条件の中で、聞き慣れない言葉が「スイッチOTC医薬品」でしょう。

対象の商品にはこのマークが付いています

 スイッチOTC医薬品とは、一定の有効成分を含んだ薬のことで、現在1600を超える市販薬が対象です(2017年2月14日現在)。例えば、風邪薬の「ルル」、胃薬の「ガスター10」、肩凝りで使う「サロンパス」など、身近な薬の多くがスイッチOTC医薬品に該当します。なお、厚生労働省のホームページには、全商品が載っていますが、薬の専門家ではない私たちにはその見分け方が分かりません。

 そこで、対象となる薬には、「セルフメディケーション 税・控除対象」のマークが付きます。ただし、現在は制度が始まったばかりのため、対象薬であっても、パッケージにマークがない薬も流通しています。気になる場合は、お店の人に確認しましょう。

 また、確定申告をする人が健康診断などを受けているなら、1年間で1万2000円超という金額には、家族全員分のスイッチOTC医薬品代を合計することができますよ。