シリーズ最後は、妊娠を機に退職することになったときや、出産や育休により給料が減ったときのお金についてです。妻が正社員の場合、夫の税金上の扶養には入れないと思っている方がほとんどですが、実は、配偶者控除や配偶者特別控除を使えるケースも少なくありません。知らないと、税金を納め過ぎになるばかりか、保育料も高い金額になるかもしれませんよ。

第1回 出産までに知っておきたいお金の知恵編
第2回 産休・育休で知っておきたいお金の知恵編
第3回 時短復帰で知っておきたいお金の知恵編
第4回 産後の収入減少と退職で知っておきたいお金の知恵編【今回はここ】

知らなきゃ損する 産後に関するお金の知識をお伝えします (C)PIXTA

出産を機に退職。出産手当金は受け取れる?

 子どもができると、仕事を続けるか出産・子育てに専念するか……いろいろ悩んだ結果、退職という道を選ぶ人も中にはいます。その場合、「出産手当金を既に受け取っている」か、「出産手当金を受け取れる状況であり、かつ退職日に出勤していない」というどちらかに当てはまれば、退職後も出産手当金を受け取ることができます。(注:退職日までに継続して1年以上の被保険者期間があることが条件)

 なお、つわりなどで長期間出社できずに、傷病手当金を受け取っている状況で退職する場合も、「傷病手当金を既に受け取っている」か、「傷病手当金を受け取れる状況であり、かつ、退職日に出勤していない」というどちらかを満たせば、退職後も傷病手当金を受け取ることができます。

 妊娠と仕事の両立や、産前産後の体調や育児との両立で悩むことも多いでしょう。誤解を恐れずに言うと、退職はいつでもできますが、産後の再就職はすぐには難しいのが現実です。身体的にも精神的にも負担がないように、パートナーと相談・協力しながら、妊娠を機に、長い目で自分の人生を考える機会にしてみてくださいね。

正社員妻も夫の扶養に入れることがある!

 正社員として働いていると、十分な給与収入があるため、「妻が夫の扶養に入る」ということがありません。また、出産や育児のために会社を休んでいても、その間は、出産手当金や育児休業給付金などが振り込まれるため、収入がゼロにはなりません。そのことが、夫の税金上の扶養に入ること、つまり、配偶者控除や配偶者特別控除の適用の申請を忘れることにつながってしまうので、要注意です。

 実は、正社員の妻が産休や育休を取得している期間、妻の給与収入によっては、配偶者控除や配偶者特別控除を使って、夫の税金上の扶養に入れることがあるのです。