示談サービスにも注意して

 個人賠償責任保険で、最後に確認しておきたいのは、「示談サービス」の有無です。

 個人賠償責任保険を使うのは、こちらが加害者で頭を下げるとき。そんなときに、お金の交渉までするのは、とても大変です。示談サービスが付いた個人賠償責任保険に加入していれば、保険会社が金銭的な交渉について、助けてくれます。

 これから加入する際、あるいは、複数加入していてどれかを選ぶ際には、保険金額と示談サービスの有無も確認してくださいね。

 ここまでお伝えした通り、あなたが自転車に乗ったときの自分のケガの補償と相手への補償の両方が欲しいのなら、自転車保険が必要です(保険料は年間3000円から1万円ほど)。

 でも、相手への補償だけが欲しいのなら、あえて自転車保険に加入しなくても、火災保険や自動車保険に特約としてつける個人賠償責任保険で十分カバーできます(年間保険料は数百円から3000円ほど)。

 最近は、兵庫県、大阪府、滋賀県のように「自転車保険が義務化」される自治体が出てきました。ただし、分かりやすいように「自転車保険」と言っているだけで、本当に義務化されているのは「賠償責任保険」です。

 個人賠償責任保険があれば、さらに自転車保険に加入する必要はありませんから、本当に自分に必要な補償に保険を掛けてくださいね。

文/前野彩 写真/PIXTA

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