こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの前野彩です。

 入籍していない夫婦関係、これが「事実婚」です。前回の記事「事実婚は何がメリット? 同棲との違いは住民票」では、事実婚と同棲が異なることについてお伝えしました。では、入籍した法律婚と、入籍しない事実婚では、何が違うのでしょうか。

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 基本的には、入籍した夫婦もしていない夫婦も同じ権利と義務があり、社会保険や世の中のサービスも利用できます。ただし、税金面では事実婚のデメリットが存在するのが現状です。

 次の表に、その違いを一覧表にまとめました。

■法律婚と事実婚の違い

 事実婚でも法律婚と同じく妻が夫の扶養に入ることもできますし、遺族年金などの受取人にもなれます。住宅ローンを夫婦で組むことができるし、携帯電話や自動車保険の家族割引も使えます。

 ただし、すでにお伝えした通り、事実婚のパートナーは法律が認める「配偶者」ではないので、妻が専業主婦の場合、配偶者控除や配偶者特別控除を使えず、夫の税金負担が増えるというデメリットがあります。ただし、事実婚を選択する多くの女性は、自分も働き収入があるため、入籍の有無にかかわらず配偶者控除等は必要性がないのが現状でしょう。

 また、お互いを生命保険の受取人にしたい場合は、事実婚でも受取人になれる保険会社を選ぶことで解決できます。また、離婚時に夫婦共に厚生年金で働いている場合の年金分割は、それぞれに収入があり厚生年金保険料を納めていることを考えると、分割できなくても個人の老後の厚生年金は確保されています。

 ということは、事実婚で困ることは、相手が亡くなった場合の相続だけです。