前回「社会人2年目から使える『学んでお金が戻る制度』」では、社会人2年生になったら使える「教育訓練給付金」についてお伝えしましたが、今回は、社会人3年生以上の人が使える「専門実践教育訓練給付金」についてお伝えします。教育訓練給付金より知名度は落ちますが、資格を取得して転職を考えている人にとっては、ぜひとも知っておいていただきたい制度です。

人生を変えるほどの長期&高額なスキルアップに使えるお金の制度、知っていますか? (C)PIXTA

どんな制度なの?

 「専門実践教育訓練給付金」とは、看護師や保育士など、厚生労働大臣が指定した専門実践教育訓練講座で資格を取得して雇用保険に加入して働く場合に、かかった費用の最大70%(最長3年間で上限168万円)を受け取ることができる制度です。

 「最大70%」となっているのは、2段階で給付がなされるからです。

 まず、受講中にかかった受講費用等の50%(年間上限40万円)を受け取ることができます。さらに、訓練終了後、1年以内に資格を取得して、さらに雇用保険の被保険者となって就職した場合には、かかった受講費用の70%(年間上限56万円)で給付金を計算し直し、差額分を後から受け取ることができるのです。

 これが、「最大70%」の理由です。簡単にいうと、「勉強して、資格を取って、転職に成功したら、最終的に受講費用の70%が受け取れますよ」という制度なのです。

 利用するためには、雇用保険料を2年以上納めていることが必要です。本来は、3年以上の納付が必要ですが、初めて専門実践教育訓練給付金を利用する人には、利用しやすいような条件になっています。

 また、仕事を辞めてから1年以内に、妊娠、出産、育児や病気等で延長手続きをした場合は最大20年以内なら受講できますから、該当する資格を取得して転職や再就職を考える場合は、有効活用したい制度です。

仮に、資格を取得して転職しようと思ったら?

 人生を変えるような転身を考える女性の中には、「手に職を付ける」「長く働くことができる」ということを意識して職種を選ぶ人も多いのではないでしょうか。さまざまな働き方ができる職種として女性に人気の職種の一つが看護師。ここでは、仮に看護師の資格を取得して転職した場合を想定して、手続きの順を追ってみましょう。

 まずは、受講開始日の原則1カ月前までに、必ずハローワークに行き、訓練前キャリアコンサルタントによるコンサルティングを受け、『ジョブカード』を作成して、ハローワークに提出します。

 学びたい資格や学校によって費用等は学校によって変わりますが、ある学校では、入学金が25万円、受講料が半期ごとに30万円、3年間で合計205万円かかります。

 まず、この場合は、受講中に100万円の給付金を受け取ることができます(1年目の前期27.5万円、後期12.5万円/本来は15万円だが、年間上限40万円のため、2年間・3年目は半期ごとに15万円)。その上、看護師試験に一度で合格し、訓練修了から1年以内に看護師として雇用保険に加入して働く場合は、後から41万円の給付があります。つまり、結果として、141万円の給付を受けることができるので、実質64万円で看護師の勉強ができたことになるのです。

 雇用保険料は、毎月の給料から0.3%納めているわけですから、賢くスキルアップしたいですね。