お金をためたいときに気になる家計簿は、記録し、振り返ってこそ効果がある道具。道具ですから、うまく使えば役立つのですが、レシートの山と格闘した後に、自分の反省点や悪かったところを一生懸命見つけ出す……というのは、楽しい作業ではありません。そこで、「使い切ったら大成功!」という方法を試してみませんか?

成功への近道は、「1週間の現金予算」にあり!

 最近「ウォールポケット家計簿ならがんばらなくても貯まります」という本を出しました。家計管理が楽になったという反響がありましたので、この機会に日経ウーマンオンライン読者の皆さんにも、そのエッセンスをお伝えしようと思います。

 家計管理の成功のカギとしてそこで訴えているのは、「1週間の現金予算」です。

 通常、家計を「1カ月ごと」に締める方が多いのですが、1カ月で家計を管理すると、最初のうちについつい使い過ぎてしまったり、後半になると手持ちのお金が少なくなって「何かあったときに困るから、お金をATMから引き出しておこう」とお金を気軽に引き出し、なかなかうまくいかない場合があります。

 そこで毎日の予算を決めて日ごと管理をしようとすると、今度はまとめ買いができなくなったり、お財布の残高が気になって買い物に行くことがストレスになってしまったりします。

 そこで家計管理のコツとして取り入れたいのが、「1週間管理」のサイクルです。

 例えば、毎週月曜日には職場の朝礼があって、火曜日と金曜日は燃えるごみの日で、水曜日はノー残業デーで、木曜日は習い事、土日は遊びに行ったり、食材のまとめ買いをしたり……と気が付けば、1週間サイクルで動いていませんか?

 そう、私たちの生活は、1週間サイクルがほとんど。そのリズムに、お金も合わせるのが効果的なのです。

1週間管理のコツは「見える化」

 そして、もう一つのコツは「見える化」です。

 通帳に印字された「100,000円」と、手元にある現金の1万円札10枚では、手元の10万円のほうが「お金」としての実感があることでしょう。

 そこで、1カ月の予算を「見える化」して、ウォールポケットに入れておくのです。これなら文字通り、「一目瞭然」ですから、お金の管理がラクにできます。お金を見て、触ることで、考えなくても1週間管理ができる仕組みをつくるのです。

前野さんが作ったマネポケ。1カ月の現金予算をポケットに入れるだけで、1週間の予算が「見える化」できます
前野さんが作ったマネポケ。1カ月の現金予算をポケットに入れるだけで、1週間の予算が「見える化」できます