住民税を安くする方法はあるの?

 「控除」という税金を計算する際に差し引くものがありますから、この「控除」を適切に申告することが、税金を安くすることにつながります。個人の事情により変わる代表的な控除には、次の控除があります。

・医療費控除(原則として1年間の医療費が10万円を超えた場合、または、セルフメディケーション税制)
・寄附金控除(ふるさと納税や日赤、ユニセフなどへの寄付)
・生命保険料控除(死亡、医療・介護、個人年金など)
・地震保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除(iDeCo、小規模企業共済など)

どうやって納めたらいい?

 住民税の納め方は2種類です。

 会社員の場合は、通常は「特別徴収」という方法です。これは、会社が給与天引きで毎月の給料から差し引いて、あなたの代わりに自治体に納めます。納め忘れることがないから安心ですね。

 もう一つの「普通徴収」は、主に個人事業主などが納める方法です。自宅に納付書が届き、銀行・郵便局などの金融機関を通じて自分で納めます。原則として年4回の分割払いですが、1回で全額を納めることもできます(自治体によって4回の納付期限は異なりますが、6月末・8月末・10月末・翌年1月末が多いようです)。

 一括で納めても、4回に分けて納めても合計金額は同じです。地域によって異なりますが、税金をクレジットカードで納めることもできます。しかし、その場合は手数料が高いのが難点。クレジットカードで納めてポイントをためたい方は、納付前に、クレジットカードの還元率とクレジットカードの納付決済手数料を比較してから実行しましょう。

税金をクレカで納める場合は、手数料をきちんと確認しましょう (C)PIXTA
税金をクレカで納める場合は、手数料をきちんと確認しましょう (C)PIXTA

 6月は、これから1年間の住民税が分かる時期です。会社員は会社から「給与所得等に係る市町村民税・道府県民税 特別徴収税額の決定・変更通知書(納税義務者用)」が届きます。次回は、その見方についてお伝えします。

文/前野彩 写真/PIXTA