3カ月以内にがんと診断されたらどうなる?

 せっかく手続きしたがん保険ですが、加入から3カ月以内にがんと診断されると、その保険は無効となります。

 そのため、「今回のがんでは診断給付金を受け取ることができなかったけれど、もしかしたら、再発するかもしれないから、再発に備えて加入しておこう」ということもできません。原則として、支払った保険料は、返金されますが、「支払った保険料が戻ってきたから良かった」と思えないのが、がん治療の不安が残るがん保険の複雑なところなのです。

 健康は財産と、昔からいわれています。つい、がんの備えというとがん保険に頼りがちですが、普段から検診をちゃんと受けて、からだのメンテナンスを大事にしましょう。

 また、自治体によって、検診を受けられる条件や内容は差があります。下は一部の自治体の検診例です。自分が住んでいる自治体の検診条件などを一度調べてみて、がん保険加入や検診スケジュールの参考にしてくださいね。

<自治体の検診例>
東京都世田谷区 大阪市
子宮頸がん 20~39歳の女性、毎年、800円

40歳以上で偶数年齢の女性、2年に1回、800円
20歳以上の女性、2年に1回、400円
乳がん <視触診+マンモグラフィ>
40歳以上で偶数年齢の女性、2年に1回、1000円
<マンモグラフィ>
40歳以上の女性、2年に1回、1500円

<超音波>
30歳代の女性、1年に1回、1000円
胃がん <エックス線>
40歳以上、1年に1回、1000円
※平成29年10月からは50歳以上は内視鏡による胃がん検診(1500円)を実施予定
<エックス線>
40歳以上、1年に1回、500円または1500円

<内視鏡>
50歳以上、2年に1回、1500円
大腸がん 40歳以上、1年に1回、200円 40歳以上、1年に1回、300円
肺がん 40歳以上、1年に1回、X線のみは100円(かく痰細胞診検査は追加500円) 40歳以上、1年に1回、無料(かく痰細胞診検査400円)
口腔がん 61・66・71歳、700円

文/前野 彩 写真/PIXTA