下の表は、年収300万~500万円グループと500万~700万円グループ、そして、700万円以上グループの3つに分けて、家計の項目別の支出を比較しています。各項目で支出が一番多いグループをピンク、2番目に多いグループを黄色、3番目に多いグループをブルーの背景にしました。つまり、ピンク色のグループが、3つの年収グループの中で、一番その項目にお金を使っているということです。

「日経WOMAN」2017年7月号より抜粋/3つのグループの中で一番支出が多いグループをピンク、2番目に多いところは黄色、3番目をブルーにしている ※( )内は、平均月収(手取り)に対する割合。小数点以下を四捨五入しているため、100%にならない
「日経WOMAN」2017年7月号より抜粋/3つのグループの中で一番支出が多いグループをピンク、2番目に多いところは黄色、3番目をブルーにしている ※( )内は、平均月収(手取り)に対する割合。小数点以下を四捨五入しているため、100%にならない

最も支出が多い年収層はどこ?

 ピンク色の項目が最も多いのは、年収500万~700万円グループでした。

 この日経WOMAN編集部の分析を基に見ていくと、支出は年収に比例して増えるわけではなく、家計に対する「消えモノ支出」が多いのは、年収500万~700万円、つまり、平均月収(手取り)31.1万円の層であることが分かりました。

 「消えモノ支出」とは、水道・光熱費や通信費、食費など、「消えてなくなるモノ」に使うお金のこと。年収500万~700万円グループは、多くの項目で1位になっています。

 また、年収500万~700万円グループが1位になっている8項目を合計すると、その合計額は、19.8万円。それに対して、年収が多い分、たくさん使いそうな印象がある年収700万円以上のグループの人は、同じ8項目を合計しても16.8万円です。その差は、1カ月で3万円!

 この差額を貯蓄すると、1年で36万円がたまりますし、もしも、もっとスキルアップをして収入を上げたいと思っているのなら、このお金で自己投資ができるかもしれませんね。

 年収が上がると、経済的なゆとりと心のうれしさからメリハリ支出を忘れそうになりますが、貯蓄ができている人は、「消えモノ支出が少ない」という点を意識してみましょう。